【水曜日のしかけ＃21】1秒フィードバック『〇〇さんらしくないね』
水曜日はマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。
今回は、上司の皆さんが日頃から実践しているメンバーへのフィードバック力が更に向上する7秒しかけです。
その名も1秒フィードバック！
7秒しかけの中でも特に簡単で即効果を期待できるしかけです。
今日ご紹介するしかけは『〇〇さんらしくないね』
『白潟さん、このしかけどんな時に使うの？』
質問ありがとうございます！
『〇〇さんらしくないね』はメンバーが上司の期待通りに成果を出さなかった/仕事をできなかった時のフィードバック時に使います。
叱ってるようで認められているとメンバーは感じてくれ、激励する気持ちも伝わるフィードバックなので絶大な効果が期待できます。
それでは、早速紹介していきます。
０ ７秒しかけとは（１度読んだ方は読み飛ばしてください）
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の４つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
～ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる（小さな習慣） ～
小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。
② If thenプランニング（もしXだったらYをする）
～ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ～
簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた！」
③ 20秒ルール
～ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ～
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事！
④ マジックナンバー４
～ 週４回以上の実践で習慣化しやすい ～
習慣化の４つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
１ 1秒フィードバック『〇〇さんらしくないね』
上司の皆さん、メンバーが上司の期待通りに成果を出さなかった/仕事ができなかった場合、どのようなフィードバックをしますか？
『私は『なんで成果出さないの！』と叱ってしまうかもしれません』
『私は『期待したのに残念』と自分の気持ちを伝えます』
『私は『今回は仕方ないね、次から頑張ろう！』と激励します』
なるほど、様々なフィードバックがありますね。
それぞれ解説していきます。
【叱るフィードバック】
叱るのは効果的な場合と、悪い場合の両方がありますね。
メンバーが手を抜かず一生懸命に努力したのに成果がでなかった場合は叱らない方がいいでしょう。
次の3つの事象が発生した場合は叱るが有効です。
・ 怠慢
・ 手抜き
・ 不誠実
なので、メンバーが怠慢だったり手を抜いたので成果がでなかった場合は叱るフィードバックがいいと思います。
【残念な気持ちを伝えるフィードバック】
残念な気持ちを伝えることは悪くないですが、メンバーの次の頑張りにつながりにくいです。
なので、次に頑張れるメッセージは伝えた方がいいでしょう。
【仕方ない、次頑張ろうフィードバック】
メンバーが次に頑張れる激励メッセージはあるのでいいフィードバックです。
ただ、成果がでなかったことについてのフィードバックがありません。もう少しフィードバックした方がいいです。
そこで、上司の皆さんに提案したいフィードバックが
7秒しかけ『〇〇さんらしくないね』です。
このフィードバックは
（ 叱る ＋ 激励 ） ÷ ２
なんです。
「らしくない」というのは、期待していたことについて出来が悪かったということなのでメンバーに叱っているようで実は認めているんです。
「〇〇さんは期待できる人間だと信じているぞ！」と言っているようなものなので、激励メッセージにもなります。
「佐藤さんらしくないね」と言われれば、佐藤さんはその後の話に聴く耳をもつので、フィードバック後に成果がでなかった原因分析や解決策のコーチングもしやすいです。
次の画像をみてください。
叱るときに重要な3つのおもいです。
メンバーに愛情込めて、7秒しかけ『〇〇さんらしくないね』を言ってもらえれば、期待を込めて叱る・成長のために叱るの2つも併せて実行できます。
上司は叱っているがメンバーはあまり叱られたとは感じず、上司に認められてるんだなと感じてくれます。
上司から期待されているので次は成果出すぞという気持ちにもなります。
とても有難いフィードバックになるのではないでしょうか。
効果のあるしかけですが、上司とメンバーの関係性が薄い場合は『〇〇さんらしくないね』言われても、『いやそもそも私のらしさを知らないのでは？』と思われてしまうので留意してください。
気にいってもらえたら、『〇〇さんらしくないね』ぜひ活用してください。
２ アンカー（『〇〇さんらしくないね』を思い出させるきっかけ）
きっかけがなくてもメンバーにフィードバックできる方は
『〇〇さんらしくないね』を実践してください。
実践するのに不安がある方は、人すなわち「メンバー」をきっかけにしましょう。
★ 〇〇さんが期待通りに成果を出さなかった！
⇒ 『○○さんらしくないね！』とフィードバックする
さて、誰なら一番フィードバックしやすいですか？
全メンバーの中から次の条件にあてはまるメンバーを選んでください。
・ フィードバックしやすい
・ 指示通りに仕事をしてこない
・ 期待通りに仕事をしない/成果がでない
・ フィードバックを素直にきく
３ 今すぐ準備しましょう
『〇〇さんらしくないね』を実践するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう！
① 週４回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー４（週４回以上の実践で習慣化しやすい）を実践する準備です。週４回は実践しないかもですが、準備の例を次に示します。
・ 「XXさんに『〇〇さんらしくないね』」と4枚のふせんに書く
（実践したらふせんをすてる！）
・ 1枚のふせんに『〇〇さんらしくないね』と4回のチェック欄を書く
（実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる！）
② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る
４ いつから実践しますか？
『〇〇さんらしくないね』いつから実践しますか？
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう！
・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
『〇〇さんらしくないね』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。
1秒フィードバック『〇〇さんらしくないね』の紹介は以上でおひらきです。皆さんのフィードバック力UPを心から願っております。
実践したらＸ（Twitter）への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです！
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
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それでは、また明日！！
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