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【水曜日のしかけ#22】1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』

水曜日は上司のマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回から、新シリーズの7秒しかけを紹介します。

その名も1秒フィードフォワード

知ってる上司もいるかと思いますが、フィードフォワードとは一言で言うと「未来を意識し行動してもらえるよう促す技術」です。

現状にとらわれてしまいがちな部下や後輩、配偶者や子供に対して、コミュニケーションや観察を通して相手の状況を把握し、

相手に起きている出来事やそれにともなって体験している感情を受け止めた上で、

その人が自分のゴールに意識を向けて行動できるように促す技術のこと

一般社団法人フィードフォワード協会

フィードフォワードはフィードバックの逆の意味を持ちます。

フィードバックは過去を振り返って行動を変えていき、フィードフォワードは未来の予測をもとに行動を促します

フィードバックは素直に受け止めてくれるメンバーには極めて有効ですが、耳の痛いフィードバックを聞きたくないメンバーには言い方を間違えるとマイナスに働くこともあります。

そんなメンバーには、未来を意識し未来に働きかけるフィードフォワードが有効です。

今回、紹介する1秒フィードフォワードの
第1弾は『どんな落とし穴ありそう?』です。

しかけの名前で効果がイメージ出来るかと思います。

具体的には、メンバーへ次のような効果があります。

・これからつまずきそうなポイントをメンバーが自分で考えることができる
・メンバーが落とし穴に気づけたら自分で予防処置を考えることができる
・考えた予防処置を実行することで落とし穴に落ちずにすむ
・結果として、メンバーは目標を達成できる/成果が出せる

1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』を既に実践されている上司、素晴らしいです。ぜひ継続してください。

ここまで読んでもらいありがとうございます。

これからフィードフォワードを実践する上司向けに、早速紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』

上司の皆さん、メンバーに初めての仕事を任せる時ってどのような対応をしますか?

上司によって色々な対応があるでしょう。
例えば、次のような対応

・メンバーに仕事を任せる前に手取り足取りティーチングする
・メンバーに考え行動させ、しばらく様子を見る
・メンバーと中間報告日を決め、そこでフォローする

メンバーの実力、仕事の状況(コストや納期等の制約)、メンバーの考える力によってベストな対応は変わると思います。

まずは、1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』を活用してください。その後の対応がしやすくなります。

具体的にはこんなイメージです。

上司:『鈴木さん!今度の4人での福岡出張の手配・段取り任せていいかな?』
鈴木:『わかりました…はい』

上司:『ありがとう!出張の手配・段取り、初めてだと思うんだけど、この仕事、どんな落とし穴ありそう?

鈴木:『う〜ん、、、あ、お客様への手土産とか、ですかね』

上司:「うん、そうだね!  どんな手土産を用意するといいか、○○さんに相談してみるといいかも! 他には?

鈴木:『う〜ん、、、そんなところですかね』

(この後コーチング)

上司:『そっか!そしたら、あと2つ気をつけることあるよ!』
鈴木:『あと2つですか? それは何ですか?』

上司:『うん、ひとつは飛行機の予約だけど安くなる方法知ってる?』
鈴木:『早めに予約することですか?』

上司:『ピンポン!ピンポン!』
鈴木:『それでは、この後すぐ予約します』

上司:『よろしくね、もうひとつは鈴木さん以外の3人にしてあげることはないかな?』
鈴木:『マネジャーと他の2人の先輩にですか? 何でしょうか…?』

(しばし沈黙)

鈴木:『ホテルと飛行機の予約はやりますし、それ以外か? あっ、もしかしたら3日間のスケジュールの共有ですかね?』

上司:『はい、そうだねスケジュールがわからないと、みんな不安になるからね!』
鈴木:『かしこまりました、この後共有しておきます』


いかがですか?

『白潟さん、フィードフォワードのイメージがわいてきました』
そうですか、それは良かったです。

1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』を実践すると、
メンバーに次の4つのメリットが得られます。

・メンバーが落とし穴に気づける
・落とし穴に落ちないための予防処置を考えることができる
・予防処置を実行することで落とし穴に落ちずにすむ
・結果として、メンバーはいい仕事ができる

上司には、1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』を実践した後コーチングがしやすくなるので、メンバー育成ができます。

気にいってもらえたら、1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』ぜひ実践してください。

2 アンカー(『どんな落とし穴ありそう?』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくてもメンバーにフィードフォワードできる方は
どんな落とし穴ありそう?』を実践してください。

実践するのに不安がある方は、人すなわち「メンバー」をきっかけにしましょう。

★ 〇〇さんに初めての仕事任せよう/○○さんが仕事につまづきそう!
⇒ 
どんな落とし穴ありそう?とフィードフォワードする

さて、誰なら一番フィードフォワードしやすいですか?
全メンバーの中から次の条件にあてはまるメンバーを選んでください。

・考える力がある
・自分で考えて仕事をしたがる
・いい仕事をしたいおもいがある

3 今すぐ準備しましょう

どんな落とし穴ありそう?』を実践するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。週4回は実践しないかもですが、準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに『どんな落とし穴ありそう?』と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに『どんな落とし穴ありそう?』と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

どんな落とし穴ありそう?』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・明日から
・来週の月曜日から
・来月から 

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
どんな落とし穴ありそう?』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』の紹介は以上でおひらきです。皆さんのフィードフォワード力UPを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

1秒フィードフォワード『どんな落とし穴ありそう?』の7秒しかけを気に入ってもらえたら、「日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!

それでは、また明日!!



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