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私の身体

今日も冷える帰路、家に帰り暖房をつける。

身体が寒さから隔てられると
空腹だったことに改めて気がつく。


自分のための夕ごはん
自分を抑制して" 仕事 "を優先する毎日の
自分を優先できる唯一の時間

満たしたお腹を大事にさすりながら
風呂の蛇口をひねる
服を脱ぎ自分の 身体 をまじまじと見る。

学生時代のような、筋質もハリもなくなった肌
ちょっとばかしのストレッチやらで
なんとかその肉の位置をとどめているお尻
お湯に浸かってリラックスして伸びている乳首
少し触るとすぐ縮こまる

以前は水を弾いていた肌も
今は水を優しく受け入れる

どのパーツも変え難い思い出のあるものたちだ
それぞれが骨や軟膏で繋がっているけれど
別の生き物たちが私の心臓を介して生きているみたいで愛おしい。

ベットに横になり目を閉じる。
深く息を吸って吐く
身体がベットと一緒になるために
段々溶けていく。
.
.
水に沈んだりする感覚は想像に容易いのに
土に埋まる感覚は想像しづらいのは何故だろう。

寝ているとたまに起こる落ちる感覚はなんだろう。
冷えた髪の毛の温度が心地いいのは何故だろう。


スウ.....スゥ......
呼吸のペースが深くなっていく
聞こえていた微かな音も黒く塗りつぶされて
私は夜と一つになった。


(余談)
少しずつ暖かくなってきました。
季節の変わり目は風邪をひきやすいです。
なので春は嫌いです。
どうか皆様体をご自愛ください。

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眠れない夜に

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