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みどり とかいうとんでもない女は自分 かもしれない。

皆さんは村上春樹さんの著書
「ノルウェイの森」をお読みになったことがありますでしょうか?

"みどり"というのは、そのお話に出てくる女性の名前で、

お話の中で、みどりは大胆な発言や行動が垣間見える、謎が多そうだがかなり誠実そうでもある女で、主人公(男)に思いを寄せている。

その主人公との会話の中で、



私の求めているのは完璧なわがままで、

例えていうならあなたに今ショートケーキを
買ってきてと頼む。
あなたが急いで買ってきたショートケーキを
受け取るや否や、
私はそのケーキをこんなの食べたくなくなったと投げ捨る。

その時私は相手に、

「わかったよ。僕が悪かった。
ショートケーキが食べたくなくなることくらい
推察するべきだった。
お詫びに別のものを買いに行ってくるよ
何がいい?」    

って言って欲しいの。
そうしてもらった分きちんと相手を愛するの。


こんなやりとりが出てくる。

(すごく長いやりとりなので、
ざっくり概要だけまとめました。
ハルキストの皆さま、有識者の方々
どうか優しくお願いします。)


中学生の時これをみた私は、
なんでわがままな女なんだ。私が男ならさっさと乗り換えるね。とプンスカ腹を立てていたのを今でも覚えている。

だが最近、アラサーと呼ばれる年になり、
お付き合いしている方に自分から、


「あなたへの好きという気持ちは変わってないけど、私は未だ結婚が考えられなくて、
早く結婚したいのであれば、
他の人と付き合った方がいいと思う。」


という言葉を伝えた時、
なんだ!?この既視感のある感じ!?と思い、
次の瞬間には
"みどり" という女が私の頭の中で手を振っていて、
自分も彼女と同じことになっていたのを
頭で理解したのである。

そしてこの熊手で胸を引っ掻くようなわがままは、
それでも自分がいいんだ。と、
愛情でめいっぱい包んでくれるかを確かめる、寂しさと不安の一番下手くそな伝え方なんだな。と気づいたのです。
お恥ずかしい。

なんだか中学生の頃の、若い威勢の良い自分を見つめながら微笑んでいるような気持ちになって、
歳を取って自分に起こる変化になんだか不思議気持ちになりました。

皆さんはこんなシンクロ経験といいますか、
意外な人や苦手な人との共通点、感じた事はありますでしょうか?

今回これを書くきっかけになった

村上春樹さん著 ノルウェイの森

とてもおすすめです。晩酌のお供になるかと。
つらつらと長く目を拝借しました。

また近日会えますように、

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