見出し画像

寂しがりになってしまった

3月はただでさえ慌ただしい毎日が、
さらに加速して忙しい。
新しい年度に向けて、
すること、やらなくてはいけないことが目白押しなのだ。
昨年の今頃は、好きなだけ仕事をして好きな時間に帰宅して、母が作ってくれた食事を、母に愚痴りながら食べ、後片付けもそこそこに自室に引き上げ、好きな時間にお風呂に入り、早く寝なさい、と怒られながら好きな時間に寝れば良かった。

夫婦だけの暮らしになった今は違う。
特に食事だ。

定時が近付き、残業になりそうになってくると
途端に焦りだす。
今日の献立はコレとコレだ、帰ってから支度をしたら何時になるだろう。
後片付けをしてお風呂を済ませたら今日中に眠れるか…
頭の中で別な自分がフル回転で時計を逆回ししている。
夫くんの方が仕事を早く上がる事も多いのだが、
お料理はからっきしなのだ。
ごはんを炊飯器で炊くことは彼の担当だが、
お味噌汁を作ることもアヤシイ。
毎日お惣菜か、冷凍食品になることは目に見えている。
それを考えるとやっぱり、粗末なおかずだとしても、手作りのご飯を食べてもらいたいと思ってしまうのだ。
心のどこかで面倒だ、と思っているとしても。

今日は土曜日で、
本来ならば家にいる彼が今日はいない。
休日出勤で朝出かけて行ったきり、
仕事がうまく行かなくて帰ってこられないのだ。
本当ならば午前中で片付くはずで、
午後は映画に行く予定だった。
どうやら、夜遅くにならないと結果が出ない状況らしい。
それはまあ、仕方ない。
同じ会社に勤めているから、
彼がどんな仕事をしているのかはわかっているし、
突発的なトラブルが起こるのはいつもの事。

それでも、急に私は寂しがりやになってしまった。
あんなにひとりの時間を愛していたのに。
作る予定だった夕食のメニュウも、
食べる予定の人がいないと作る気がしない。
材料が冷蔵庫の中で眠っている。
このままだと明日は繰延べになりそうだ。
第一、全くお腹が空かない。
私の作ったものを食べながら、
美味しい、とにっこりする彼の笑顔がないと作る気力も湧いてこない。
とはいえ、軽めの夜食は用意してあげたいから
何かを作らねばならないのだけど。

この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?