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泣かなかった

富士Q以来のSUPERBEAVER。
しかも、2DAYZ。
ご褒美としか思えない二日間だった。

ただただ楽しい夜だった。
もうそれ以外言うこともなくて。
圧倒的なエネルギー。
特に二日目の夜は、会場の熱量がものすごかった。
ステージ上のメンバーが圧倒されるほどに。
みんなの「愛してる」が押し寄せていた夜だった。

メンバーが登場した瞬間から
「楽しみたい!楽しませたい!」
という気持ちが伝わって来ていたから、
何となくいつもと違うと思っていた。
いつもなら
「伝えたい、伝えて欲しい」
という圧倒的な圧を感じるし、
会場で対峙するこちらも、
受け止めるための相当な覚悟が必要ような気がするのだが、
この2DAYZは気合は十分でありながらも楽しい雰囲気が漂っていた。
そのせいなのか、何なのか、
いつもは早々に崩壊する私の涙腺が無事だった。
楽しくて楽しくて、
大声で歌いながらも自然と笑っているのがわかった。
近隣の方々も同様、楽しそうな顔ばかり。
もちろん、タオルで目元を拭う姿も見られたけれど。
受け取るこちら側が変わったこともあるのかな。
以前は
「大丈夫だよ」
「そのままでいいんだ」
「間違っていない」
「自分を信じればいい」
というメッセージに胸が締め付けられていた。
日々感じる、圧倒的な孤独と不安。
たいてい、自分は間違ってはいないし、大丈夫なんだという自信があるのだけれど、時折、襲い掛かる不安な夜に太刀打ちできない日もあったから。
そんな時に「お墨付き」ではないけれど、
大丈夫だよ、という歌詞はこれ以上ないくらいに沁みたのだ。
丸めた背中をそっと撫でてくれるような。
今は
「ひとりじゃない」
「一緒に行こう」
というメッセージにも共感できるようになったからだろうか。
歩き始めた手をぐっと引っ張ってくれるような歌が増えたからだろうか。
もちろん、SUPERBEAVERは泣かせるために歌っているわけではない。
でも、私も彼らの言う、「あなた」のひとりだから、
まっすぐに届いて私の胸を貫いたのだ。
雑誌のインタビューで、ギターのやなぎが
「過去の負の遺産で曲を作る時期は過ぎたと思う」
と語っていたのが印象的だった。
もちろん、過去の辛い出来事にまっすぐ向き合う曲も大好きだ。
でも、「行け!」と言ってくれて一緒に走ってくれる曲も大好きだ。

終わった瞬間からすぐにまた会いたくなる。
何度でも会いたい。
いつまでもそう思わせて欲しい。
二日目、会場へ向かう途中に見た虹があんまりにも素晴らしくて、
写真を撮るのをすっかり忘れた。





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