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プロダクトデザインチームの Organization Growth Goal を策定しました

こんにちは、プロダクトデザインチームのよしおか(@toofu__)です。

Shippio では半期のスパンでチームごとに Organization Growth Goal を定義して、「顧客にどれだけの価値を提供できたか」以外の振り返りをできるようにしようという取り組みがあります。自分が所属するプロダクトデザインチームでもチームメンバーで議論してそれを決めたので、紹介させてください。

ちなみに Organization Growth Goal の主な目的は、チームをよりよくしていくためのアクションを明確にしていくことではありますが、それがうまくチームの評価に結び付けられるよう整備していきたいと考えています。


🚢 「ユーザーアウトカムの最大化」を軸としたプロダクトデザインフローの確立

Shippio のプロダクトデザイナーは「WHAT に責任を持ち、顧客の課題解決を重視する」という価値観で働いています。

Mission から GTM/FB に向かって「Why」「What」「How」の3つの円が並んでいる。Whyは「PdM, Strategy, Priority/Roadmap」「Why と What の間:Issue, Target」「What: Product Designer, Solution, UX Design」「What と How の間: UI Design, Spec」「How: Engineer: Implementation, Architecture」
WHAT とは何かというと、要するに「解決策は何?」の部分です

ですが、一口に「WHAT に責任を持つ」と言っても、様々な側面があります。

  • いま顧客が抱えている課題を解決するために、どういったプロダクトの改善が最も望ましいか?

  • 新しい機能を追加する、または UI の変更を行うにあたって、これまでユーザーが享受できていた体験とトレードオフになっていることはないか?

  • 機能を追加していくにつれて画面内の要素は増えていく一方だが、全体的に見て使いやすい状態になっているのか?

そういった判断をしようとしたときに判断材料となる軸がなく、結果として自信を持って情報設計するのが難しい、という課題がありました。

CPO の森さんからも「MVP からの改善を積み重ねてきたが、それゆえにいまの UI は理想の形にはなっていないと感じている。理想形に向けての Design Refactoring の企画は持てるようにしたい」と相談されたりしたのですが、その企画をするにしても、「この画面の理想とは…?」が定まっていないため進められないということも起きました。

そのため、そういった判断の軸となるプロダクトデザインの品質的なものを定義し、それに則ってプロダクトデザインを実施していくことをチームの目標としました。
品質を定義するとして、何を軸にするべきか?と考えると、そこはユーザーアウトカム、すなわち「操作者にとってどれだけの価値を提供できているか」を外せないだろうという答えになったため、以下の項目を状態目標と置いています。

⛳️ 状態目標

  • Shippio の外を含めたユーザー(貿易実務者)の業務フローについて、プロダクトにかかわる人の間で共通理解をつくれている

  • ふだんの Solution Design における論拠となる、「Shippio の UI がベーシックに実現するユーザーアウトカム」の基準がつくれている(できれば継続的に監視できるものがよい)

  • Design Refactoring(既存の機能を損なわず、ユーザーアウトカムを最大化するための設計見直し)の企画ができる

🚢 設計業務のスピードアップ

上記の「『ユーザーアウトカムの最大化』を軸としたプロダクトデザインフローの確立」に取り組んでいこうとすると、リサーチ業務に多大なリソースを割いていく必要がありますが、それはそれとして、デザイナーとして Web UI の詳細設計も進めなくてはいけません。Shippio クラウドサービスはユーザーの複雑な業務が行われるプロダクトのため、UI 設計の際にはアクセシビリティの考慮や詳細なインタラクションの定義が欠かせず、なかなか時間がかかります。

また、Shippio ではリサーチ業務や UI 設計業務を分割せず、通してプロジェクトに関わる体制を取っている(そのほうが楽しいと思っている)ため、効率的にやっていかないと時間がいくらあっても足りません。

そのため、特に後者の「Web UI の詳細設計」を効率的(かつ品質高く)に進めるための土台作りを進めます。施策案としてはいろいろ考えられますが、直近はフロントエンドエンジニアと協力して、UIコンポーネントの整備や Figma ワークフローの整備を行う予定です。

Figma のキャプチャ。コンポーネントが並んでいる
例によって Figma の Component Library を整理したりしています

⛳️ 状態目標

  • Design フェーズだけではなく Delivery まで含めた開発プロセス全体の生産性の向上ができている

  • 結果として、プロダクトのUI一貫性が高い状態をつくれている

「生産性」や「UI一貫性が高い」などの定量的な測定が難しい要素もありますが、そのあたりは今後言語化していければいいなと思っています。

🚢 社外認知の向上

こう書くとやらしい感じになりますが、この記事自体、この目標のために書いているので紹介させてください。

Shippio のプロダクトデザインチームは2023年7月時点で5名所属しており、会社の規模(50~100名)に対して、致命的に不足しているとまでは言えない状態ではあります。

が、上記のように WHAT に責任を持っていくためには複数のプロジェクトを兼務しようとすると難易度が高いと感じています。そのため、できればもっと体制を厚くして、一人ひとりがより集中して顧客への価値提供やユーザーアウトカムの最大化に取り組めるようにしていきたい。もちろん、note やイベントでの発表を通じて知見をアウトプットすることで、業界への貢献もしていきたい。

オペレーションやモノの動きを伴う業界の toB プロダクトのデザイン組織というとややニッチな感じがありますが、だからこそ発信できる内容もあると思っているので、記事等を目にしたときにはぜひ手にとってもらえると嬉しいです。

⛳️ 状態目標

ちょっとやらしい内容になるので秘密


というわけで、Shippio ではプロダクトデザイナーを募集中です!UIだけでなく業務フローを定義したりするのが好きな人、ぜひカジュアルにお話しましょう。


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