プチ・本棚性癖クイズ
ヘッダの画像は、一時期とあるテーマに拘って揃えていたものである。
既読のものがいくつかある人は、共通点について推測してみてほしい。
オペラ・ミュージカル原作割合が多いのもそうだけど、それ以外の共通点を。
自分はこれらを包括して「取られる話」と称している。
「過去取られていたことが発覚する」も含まれているが、詳しい理由は後述する。
NTR、BSS等の単語が浮かんだ方も正解、
「浮気、移り気」は当てはまらない作品もあるため、残念ながら不正解ということで。
「取られる話」の何が好きかと言うと、取られた側がそれを知ったときに激昂、苦悩、悲嘆する場面だ。
現実では絶対にそんなストレスには遭いたくないという思いが確固たるものとして有るが故に、
良くない趣味だと理解しつつもフィクションの中でそうした激情に没入するのが堪らなく好きになってしまっていた。
その中で、特に好きなのは『緋文字』だ。
別の訳でも読みたくて、2冊購入している。
これは偶々続けて見た洋画2つの中に登場したことに加え、
ハマっていた曲に”Wear the scarlet letter”というフレーズが登場したため、
そんなに欧米(アメリカ?)で一般常識のようになっている作品であるなら、元ネタを履修してみなければと思って購入したのだった。
あらすじは下記である。
ディムスデールやヘスターの心情は当時の宗教的倫理観を通さずには推し量れないような部分もあるが、罪を犯してしまったと悔やむ二人がそれでも今後の道を正しくあろうと足掻く様にはとてもくるものがあった。
しかし特に自分の目を引いたのは、ロジャーの言動だった。
(あらすじには既に出ているが)彼はパールの父親が誰であるか、読者がはっきりそうと知らされるより前に目聡く気付いているようで、
回りくどくもディムスデールに接近し、相手を知り人と人しての関係を築こうと試みる。
より効果的な罰を与るためであろうが、執念でそれをやってのけてしまうこと、そしてディムスデールと会話している彼の煮え滾った心中が時折漏れる様に強く惹かれた。
そうして、クライマックスのシーンで、彼が2度も繰り返して言うセリフに、かなり心を抉られた。
こうして、緋文字を皮切りに「取られる話」の収集が始まったのであった、という話。
また今度、他の作品についても書いてみようと思う。
#海外文学のススメ
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