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旬杯🌊みんみん賞

着ぐるみ審査員のみんみんです。
ふだんはこれでも母だったり、これでもはははに変身しています。

注意⭐とても長いので、小分けして読むことを推奨いたします。


🌻 『好きなものは好き』

さぁ、むかしばなしをはじめるよ(*'▽')ノ📖

🌻

あるひ、
みんみんのむすめ(ミニみんみん)と
みんみんのいもうと(イモみんみん)が
てれびをみながら、おはなしをしていました。

「ミニみんみんは、
 きめつのやいばのだれがいちばんすき?」

そのことばをきいたミニみんみんは、
こまってしまいました。

「あのね、ミニみんみんは、こまっちゃうの。
 すきなものにじゅんばんつけられないの。
 すきは、すきなの。」

こまりがおのミニみんみんがかわいくて、
イモみんみんとみんみんは、えがおになりました。

「『すきなものはすき』で、だいじょうぶだよ。
 じゅんばんつけるのむずかしいよね。」

イモみんみんがそういうと、
ミニみんみんはうれしそうにわらいました。

「うん!
 ミニみんみんは、
 すきのじゅんばんはいらないの!」


それから、みんみんとミニみんみんと、
イモみんみんのあいだでは、
すきのじゅんばんをつけるのをやめにしました。

🌻

というわけで、
私も好きなものに順番をつけるのが苦手なので、
選句した十二句は順位なしで
俳句No.の小さい数字から順番に発表します❣
(絵文字、顔文字は軽く封印して書いてみました)

ちなみに娘の話は実話です。
当時は小学校高学年だったので、もっと大人っぽい口調でした。


48.校庭に屈む子ひとり蝸牛


くーや。さん


情景を想像したら、幼い頃の息子と重なって、
ぎゅうしたくなりました。

季語の「蝸牛」と、十二音の取り合せが素敵です❣

屈んでるお子さんが見ているものが蝸牛なのか、
屈んでいる様子が蝸牛のように見えるのか、
蝸牛のようにゆっくりでいいから自分の道を進んでねということなのか、
或いは、、、と、
受け取り手次第でこの俳句の世界は広がりますね。

くーや。さんの意図に興味のある方は、
コメ欄でくーや。さんが教えてくれています。

くーや。さん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


71.鶴の声釧路の空に溶けてゆく


雪華さん


「勝手に賞」ではもう一句の方をとりあげたのですが、
ずっと心に残っていたのはこちらの句でした。

なんといっても、読後感が凛としていて好きです。
「溶けてゆく」の余韻が心地よくて、
妄想モードにスイッチが入ります。

凛としたイメージの鶴の声が響きながら消えていき、
具体的な釧路という地名に繋がることで、
釧路湿原の壮大なイメージにしんと響いて、
これまでの悩みや迷いが空の中へ溶けて吹っ切れたような、
新しい一歩を踏み出せるような気持ちになりました。

雪華さんの美しい句をきっかけに調べたら、
『釧路市丹頂鶴自然公園』のサイトで、
釧路湿原において一度は激減したタンチョウヅルを
地元の方々が長く大切に守り続けていることを知ることができて
更に胸にぐっときました。

思い返せば、春の御句も大好きで心に残っています。
そして記事のタイトルと作品のギャップも素晴らしいです。

雪華さん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


81.幼子が筆を置いたよな鱗雲


オラヴ153さん


一読した時に、
幼いお子さんが大きな空に、
自由気ままにお絵描きしているイメージが浮かび、
「可愛いなぁ❣」とニコニコになりました。

幼子だからこそきままに描かれる、
不揃いで気ままに並ぶ鱗雲たち。
美味しそうなマシュマロに見えたかもしれませんね。

きっと大人が声をかけても気づかないほど夢中になれる、
楽しい体験だったことでしょう。

誰もが笑顔になれる優しい俳句、ずっと心に残りました。

オラヴさん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


126.星合や既読スルーの無人駅


riraさん


物哀しくなるような、懐かしいような、
美しい映像が頭の中で再生されました。

『銀河鉄道の夜』を思い起こすような星空に
誰もいないぽつんと置かれた駅。

既読スルーという言葉のもつ寂しさに
静かに心を揺さぶられる気がしました。

誰もがいちどは通ったことのある、
それぞれの心の中にある無人駅には、
分かち合うことの切ない想いが宿り、
静かに積もっていくのかもしれません。

しんとしたショートフィルムを見た後のような、
しっとりとした余韻を感じました。

riraさん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


154.墓じまい読経溶けゆく蝉時雨


月草さん


この句を読んだ時、
「私もそう遠くない将来、
 実家の墓じまいをしなくてはいけないんだ」
と思って切なくなりました。
コメント欄にも似たようなお話が多く、
多くの方が共感されている御句なのだなぁと
しみじみ実感しました。

月草さんからのコメントを拝見すると、
「蝉時雨、ちょっとお経に似てますよね」とあり、
確かに!と大きく頷きました。
素晴らしい気付き、観察力です❣

墓じまいにかかる寂しいに近い切ない想いが、
読経と共に空に消えていくイメージと
蝉時雨という季語の取り合せが素敵です。

月草さん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


189.ガラス戸の向こうは炎天別世界


ありっち➰さん


ぴかぴか磨かれた自動ドアのガラス戸に、
うっかりぶつかったことありませんか?私はあります。
境目が分からなくて痛い思いをしました。
普段からぼーっと歩いているせいか、
ぶつかるまでちっとも気付きませんでした。

ほとんど存在感のないガラス戸ですが、
夏は大きな役割を果たしてくれています。

暑くて息がしづらくなるような炎天の世界と
クーラーが効いた室内(飲み物がつけば天国レベル)を
きっちり隔て、熱をシャットアウトしてくれています。
内側と外側の大きな違いには、
下五の『別世界』という言葉がぴったりです❣

何気ない日常の様子をさらりと詠まれていて素敵です。
おおいに共感しました。

ありっち➰さん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


218.蠍座やあたしゃぴゅーっと飛びたいわ


プッククンさん


一読して笑っちゃいました。

印象的な「あたしゃ」に、
「ぴゅーっと飛びたいわ」という躍動感がとても好きです❣

ずっとずっと心に残る、何度でも笑顔になれる俳句です。

星空観察において蠍座といえば、
屋根のちょっと上にあるぐらいの、
とても低い位置にある星座。
一等星のアンタレスの赤さがなかったら、
見つけづらいかもしれません。
だからこそ「ぴゅーっと飛びたいわ」が効いています。

星空を眺めている人に気づいて貰う為に
ぴゅーっと飛び上がろうとしてる蠍座を想像して
そのコミカルさにニコニコが止まりませんでした。
この記事を書いている今も笑顔です。

プッククンさん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


244.はんなりと月も化粧す半夏生


なおみさん

一目ぼれ句です。
『はんなり』の柔らかさがいいですね。
『月も』というからには、
おそらく詠み人さんも、
『はんなり』お化粧されているのでしょう。
想い人のために?
自分が心地よくいるために?
『半夏生』(季語)が、
すらりと引き立っていて美しくて、
みんみんの妄想はひろがりました。

わずか十七音でひろがっていく物語です。
瑞々しい短歌をつくられるなおみさんならではの、
心に残る俳句。素晴らしかったです。

なおみさん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


293.あつ森を始めた日から夏休み


ヒビキング君(noterチルドレン部)


可愛すぎます❣

サラダ記念日(歌集・俵万智さん作)の
代表的なあの短歌をふと思い出すような
口にした時のリズムの良さ、
はっとするような面白い新鮮さがあります。

チルドレン部さんならではの生き生きとした語調も好きです。
何度読み返しても、声に出しても、ふふっと笑顔になれました。

オカンとしては、
『夏ドリル始めた日から夏休み』
でお願いしたいところですが
あつ森で楽しむ夏の方がきっと楽しい思い出になりますね。

ヒビキング君、素敵な俳句をありがとうございました ❣


332.寝床から背中を離す朝凪や


械冬弱虫さん


共感力の高い句だと感じました。

昔から夏の夜が大好きで、
遅くまで好きなことを楽しんで夜更かししたくなります。
まだまだ眠っていたいのに、
 「眠いけど仕事いかなきゃ」
 「夜は友達とご飯だから頑張って仕事いくか」
 「お腹すきすぎた。朝御飯、、、」
と逡巡していやいや起きる朝。

寝床にひっついていたい背中を離すのは至難の業でした。
「離す」という表現がぴったりあってます。
ふふっ、夏の朝に起きるのがしんどいのは、
きっと私だけじゃないハズ。

械冬弱虫さん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


335.ここからは一人で歩く梅雨の月


あぷりこっとさん


強い意志を感じる凛した句。
『ここ』に至るまでは、
家族や恋人や友達など、
たいせつな方々と歩いてこられたのでしょう。
そして、いま強い覚悟をもって『一人で歩く』と決断された。
その姿勢がかっこいいです。

梅雨の時期の夜、
雨が降っていては月は見られません。
たまたま晴れた夜空に輝いた月だからこそ
詠み人さんの強い決断を見守り、
そっと背中を押してくれるんじゃないかな
と感じました。

きらり賞では虹の句を紹介させて頂きましたが、
予選では、凛としたこちらの句を推しました。

決勝進出おめでとうございます❣お見事でした❣
あぷりこっとさん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


362.子を乗せた機影去りゆく夏の峰


レモンバームさん


我が子を想う母の心にがつんときました。

子がひとり旅立つことを少し寂しく感じながらも、
子がいろんな体験をして成長する姿を信じて、
強い気持ちで見送る様子が浮かんできて
涙がこみ上げてきました。

私の息子は発達障害で、
自閉症スペクトラム障害(ASD)です。
コミュニケーションが苦手で感覚過敏で苦しむ息子が、
いつか親元を離れて一人立ちする日は来ます。
「ひとりでも大丈夫だろうか」という不安な気持ちと、
「息子だからきっと大丈夫」と信じたい気持ちで
うっかり母は、おろおろしてしまいそうです。

我が子の成長を願い、信じて見送る姿に
私もそうありたいと思いました。

レモンバームさん、素敵な俳句をありがとうございました ❣


🌻 予選進出された皆さま、おめでとうございます❣

旬杯は、かっちーさんの粋な計らいで
俳句の審査員が7人となりました❣
おかげで予選進出句が増えました。

それに伴って、
新しいことばや、初めましての季語、
新しい世界観との出会いも沢山あったことでしょう。

皆さまが届けて下さった大事な俳句は、ほぼ400句。
予選を通過したのは、これまでで最大の70句でした。
予選進出句が増えた分、選ぶ楽しみも増えたことと思います。

参考:過去大会の予選進出句数
アポロ杯(50)、白杯(48)、沙々杯(36)、宇宙杯(48)、
十六夜杯(62)、白熊杯(68)、ライラック杯(61)

みんみん調べ

各審査員に選ばれた皆さま、おめでとうございます❣

素敵な俳句を贈って下さり、ありがとうございます❣


かっちーさん、
多くの方に喜んで貰えるようにと
いろいろ考えてくれてありがとう。
素敵な句がたくさん予選通過して、
ハラハラドキドキな予選となり、
どの句も素敵すぎて選びづらい決勝で盛り上がりました❣

『みんなの俳句大賞』の記事は
担当してたかっちーさんの代わりに、
riraさんが書いてくれました。👈結果、自分で自分を表彰してた😝

アポロ杯からずっと続けてくれてありがとう❣
いろんな俳句や、いろんな方と出逢う機会を下さってありがとう❣
仲間を大切にしてくれてありがとう❣
かっちーさんをはじめ、
クルーの皆さんと一緒に今まで続けて来れたことは、
一生忘れられないハッピーな思い出です💕


参加者さん、

審査員さん、

運営クルーさん、

みなさんとつくる、
みんなの俳句大会の
審査員をつとめさせて貰えて
嬉しかったです❣

心から感謝しています。
ありがとうございました❣

4700文字越えやらかした💦みんみんでした(*'▽')ノ💕


🌻 俳句審査員の皆さまの記事(50音順)

亀山さん、ありがとうございます❣
ずっと審査員を引き受けて下さったこともありがとうございます❣


白先生、ありがとうございます❣
白先生の選句を見てきた私は、白先生がどの句を選ぶのか
なんとなくわかるようになってきました( *´艸`)


せきぞうさん、ありがとうございます❣
イラスト素敵です💕見惚れました( *´艸`)


チズさん、ありがとうございます❣
チズさんの創作の大ファンなので、一緒に審査員できて嬉しかったです💕


はやしっぷちゃん、ありがとうございます❣
一緒に審査員をできたこと、とても嬉しい思い出になりました🎵


ふぅ。ちゃん、そうだったんだね。知らなかった~( *´艸`)
ふふっ、一緒にドキドキしながら投稿したのも楽しい思い出💕
いろいろ相談できて心強かったです。ありがとう~❣


俳句部門の三賞はこちら💕


優しいお気持はありがたく、ちゃっかり頂く方針にしました💖