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新成人、街コンへ行く③

 帰りの電車に揺られていた時。
 忘れかけていたある名前がスマホに現れた。

「〇〇です!今日はありがとうございました☺️ 連絡先いただいてて連絡しました。よかったら新宿でご飯食べませんか?」

 なんと合コンで2位にした3番目の(紛らわしい)笑顔キラキラ君であった。
 マッチングしなかったし縁もないと思ってただから嬉しい悲鳴。とともに、今からぁ?!新宿うぅ??!と困惑した。 上京から1年とちょっとのシティガールもどきにとって新宿は治安の悪さに怯える街である。

 私はこう返信した。

「今帰りの電車なので…、よろしければまた今度!」

 ピコン。

「そうなんですね🥺 もしひつじ舟さんが良ければ最寄りまで行きますよ!」
 
 えっ……えええ!?
 斜め上の答えにさらに困惑した。

 そこで私はその時合コンの感想をLINEしていた友達に事の経緯を話した。焦りつつ、本当は背中を押してもらいたかったんだと思う。友達は

 「ひつじ舟ちゃんがよかったと思った人ならいいと思うし、せっかくの機会だし楽しんできな!」

 良い友達を持った。ドキドキしながら彼を待った。やばい奴だったら最寄り駅なら逃げれるだろうと思っていたが、彼がLINEに最寄り駅の良さそうなお店を数件貼ってくれた。それを見て、いつの間にか楽しみの方が膨らんでいた。


 新宿から電車で20分かけて私の最寄りに来てくれた彼は、座ってたから気づかなかったけれどプロフィール身長180センチの目線の高さを実感した。そして笑顔がかわいい。

 私も彼も気疲れした今日をスタミナで補いたかったのか、焼肉食べ放題で意見が一致した。
 初日から飛ばすのはよくないから飲み放題はソフトドリンクだけにした。

 食べている時はいろんな話をした。街コンで話したのに忘れちゃった何年生?から始まり、通っている大学の話、彼の趣味のカメラの話では素敵な写真がいっぱい。私がピアノの話をすると彼も高3まで習っていたというのだ。
 共通項で共感し合い、違いでさえ新鮮さを見つける。そんな120分はあっという間だった。
 
 そして彼のクシャッと笑う顔がとても素敵だった。笑顔が素敵な人を見ると、次から次へと面白い話をしてしまうのが私の癖だ。

 本当に楽しくて浮かれていた。
 逃げればいいとか警戒心の塊だった私が、最後にゃ家まで送ってもらったのだから。(あとで友達に叱られた)


 ということで。
 この出来事があって、私の合コンDAYは楽しかったが勝った1日となった。

 ちなみに、1週間後に彼がまた最寄り駅に大学から1時間半かけて来てくれてイタリアンを食べて
帰り道、

「ひつじ舟と付き合いたいんだなあ。」

と目も合わせずに不意打ち告白をします。

 幸せも手に入れてしまった…。

 


 女性が圧倒的割合を占める音大生、女子大生、根からの陰キャで紹介してくれる友達もいない大学生!
 もし街コンに行くか迷ってる人がいたらこの私情たっぷりの経験談を読んで勇気を出して申込ボタンを押してみてください。

 (街コン行く前に経験談を探したのにあんまりなかったのを思い出す…)


 最後に私がグッときた、この街コンサイトのキャッチフレーズを紹介しよう。

「恋のはじまりはいつも ほんのちょっとの好奇心」

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