さなぎでいれない私たち −−− 一月① −−−

**

  一月:学級崩壊**

 駅伝大会の後、私の周りはいつもより寒々としていた。

 何も知らない杏莉ちゃんたちが、今まで通り仲良くしてくれたけれど、賀屋くんや尾張くんとは口を利かなかった。美裏くんに至っては、顔を合わせすらしなかった。

 そのまま冬休みに入り、私たちの関係は修復されることなく、亀裂だけが広がっていく気がした。

ここから先は

1,316字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?