シェア
一夜が明け 鶴見川の痕跡を あるいていくと 見たこともない みみずが 湧いているのである (…
いつも聴いているよ 君たちの国のうた しんみりするときもあるが ときどき どんよりしているね…
日本の詩は シベリアで生まれた という説もあるようだ タンタンタンと木魚を叩く 月明かりが…
先日、『ジャンク』というタイトルの詩(のようなもの)をつくり、noteに投稿したのですが、し…
郵便配達人が 通り過ぎたあとを 蠅が徘徊する アパートの壁をつたい 不幸の手紙を ポストに入…
吹きっさらしの広場の 風がやんでいる僅かな時間 青が濃く 薄く 混ざり合う 円形の劇場に 咲…
〈人類の希望〉 を見学したのは 九歳のとき 街に聖火が灯された あの日のことを 作文に書いた ロシアの文豪たちが 匍匐前進する 迷彩服をいっぱいに着込んで 酸っぱい沼を進む パン工場の方向から焼けた匂いがする 銅のさびしさが 骨身に沁みる (僕らはゴジラみたいに吠える) 十字のマークを貼りつけた 八本足のロボット 開かずの扉を開けると オガクズのにおいがする 見なかったことにしたい魚が 壺の底を這いまわっていた 哺乳瓶が溶けていくのが見えた (僕らはゴジラみたいによ
その日 あわてて飛び乗ったバスが 今日は経路を変えるという 前方の横顔が心なしか 蒼ざめて見…
太陽の 鼓動を聴いていた 息苦しい青空が 耳のうしろにいた 「星の音」が タクトを振っていた…