へこたれないうさぎ
たくさんたくさん話を聴いた後 自分の中に残ったものがあればそれでいい
話を聴いても全ては記憶できない
完全に濃淡なく話をコピーするならロボットでいい
完全性という不自由から離れた
うさぎになりたかった
私は耳の日に産まれた 3月3日 ミミ 耳
疲れるとテレビの音がうるさい 絶対音感がある
最終的に奇跡的に聴くことを仕事にできた人生
うさぎは耳が長くてたくさん話を聴いているみたいに見えた
話を聴いても聴いてもへこたれないうさぎ
子供でも大人でもないうさぎ
変わらないものを変えようとしてないか
無関心と過干渉の間はどこ
寛容とは無責任なのか
正義とは自己満足なのか
分析や診断は愛なのか暴力なのか
もし暴力だと言うなら何をしたらいいんだろう 専門家や治療者は
言葉は万能じゃない
治療者であっても次の会話展開を選べない
予定調和はない
明日の自分は話が聴けない それを避けるために何ができるか考え続けた
つらくなったら 休んだり目標を下げて
治療者として存続することだけを目標にした
つらくなったら 始めから無力だったことに立ち返った
他人を傷つけた気がしたら 自分の自意識過剰や不遜を戒めた
現実は誰も私(他人)に関心がない 私の影響力はほとんどない
みんな自分自身のことで精一杯 みんな自分自身の力で自分の信念に従って生きている
誰のせいでもないことで溢れているから 黒い心をポーンと空に投げた
嫌われても生きていけるし 嫌われてさえもない
報われなくても生きていけるし 自分で自分を励まして生きていける
不思議なことに毎回 つらいことの後に感動するような嬉しいことが起きてくれたからここまで来れた
綱渡りの聴く生活
聴いている側も不完全存在
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