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森美術館「地球がまわる音を聴く」へ行ってきて日常の幸せを感じる

森美術館の「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」へ行ってきました。

見終わった感想は「日常の幸せを噛み締められる」でした。見る人によって印象に残ることはさまざまだと思いますが、私はそう思いました。

振り返ってみれば非日常

展示の中盤に、催眠術、DV、東日本大震災を題材にした作品があり、これが私にはとてもヘビーでした。

催眠術の作品を見て、人間関係の黒歴史を思い出し、ツライ、、

DVの作品では作品の感想が展示されていますが、その感想を読んで辛くなります。そして、復讐心に燃えていることを表現した作品を見て共感を覚えてしまいます。そんな自分が怖くなります。

東日本大震災の作品では、作品に使われているタンスが、生活があったことを感じさせ、一瞬にしていつもの生活を奪われた虚無感、捨てざるを得なかった無念さを感じさせられました。人はいないのに感じる人気…気味悪い。当時テレビ中継では見えなかった現場に近いのでは?と思わされました。

非日常を見た後の「日常」

これらのヘビーな作品の後に展示されている堀尾貞治氏の作品。壁一面に工具(?)が展示されています。

人の普段の生活から生み出された道具たち。日々を快適に、実直に過ごしていこうした営みを感じます。こういう道具と向き合うことができるような毎日が一番いい。

この作品を見て、その前の作品から受けた緊張した感情が解放されるのを感じました。キュレーターさん、ありがとう!

この作品以降は解放感に浸り、あまり記憶がない(笑)

日常ってやっぱり幸せ

「非日常」と「日常」を区別しているのは、地震などの災害やいじめ・嫌がらせを特別な出来事として捉えているからだと思います。実際に起きてその渦中に自分が置かれれば、それは自分にとって「日常」になります。

そんな中でも生き抜くヒトの強さも感じつつ、「日常って幸せだな」と月並みな感想ですが改めて思いました。

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