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「スーツケースの半分は 」読書ノート

「スーツケースの半分は 」
近藤史恵


主な登場人物は、学生時代からの付き合いのある29歳の女性4人組です。それぞれ少しずつ個性は違えど、仲の良い友人同士です。しかし、表面的な幸せな生活を送る中で、実は誰もが心の隙間を抱えているのです。何かしら満たされない虚しさや、過去のトラウマから抜け切れずにいます。

ある日、偶然に主人公の一人がフリーマーケットで手に入れた美しい青色のスーツケースを購入することにより、背中を押されて長年行きたかったニューヨークへの一人旅に出かけることができました。

次第に4人はこのスーツケースをリレーするように渡し合い、それぞれ心の抱えていた恐れや悩みを乗り越えて、人生が少しずつ前に進んでいきます。そして、最終的にはスーツケースが4人の輪を結び付ける原点に立ち返り、すべてがつながっていたことが明らかになるのです。

作者は、4人それぞれの主観から、ユーモアと洞察力を持って人間模様を活写しています。同じ出来事でも、誰がどう見るかで受け止め方は変わってくる。そうした人間関係のズレにスポットを当てることで、登場人物たち一人一人の深みのある人格が浮かび上がってきます。

サクサク読める作品ながら、青いスーツケースを通して人生の些細な喜びや悲しみ、友情の尊さに思いを馳せさせられます。



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