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結婚式

今日は同期の結婚式でした。
ものすごくいいお天気で、ひなたにいると日差しがじりじりと痛いくらい。
大きな窓やサンキャッチャー、クリスタルがたっぷりついて日の光をきらきらさせるシャンデリアやクリアの椅子など、光を効果的に利用した会場だったから、今日のお天気は本当によく映えていた。

わたしは結婚式って少し苦手意識があった。
自分が結婚する前は、羨ましいなとか、わたしも結婚できるのかしらとか、純粋に100パーセント心をお祝いで満たすことができていない瞬間があって、それが会場を包む純白な雰囲気を汚している気がしてすごく嫌だったのだ。
本当に小さい人間。

今日は自分が結婚してから初めての列席だったのだけど、大げさに聞こえるけれど世界が違って見えた。
心の奥底から、おめでとう!美しい!お幸せに!ありがとう!という言葉しか生まれてこない。祝福や喜びの感情が、泉のようにどくどくと湧き出てきて、なんだか清らかな人間にでも生まれ変わった気分だった。

新郎新婦の人柄が、そもそも会場を温かいものにしていたと思う。
ふたりの笑顔が、何よりもきらきらと輝いていた。
本当におめでとう!そして温かい時間をありがとう!
そして結婚の喜びを教えてくれた夫にも改めて感謝だなぁ。
ありがとう!

自分が半年ほど前に、同じように挙式や披露宴をしたこともあって、新郎新婦の心境を自分に重ねてみたりして、余計に気持ちが高ぶってしまった。わたしの式のときも、そんなふうに感じていた人もいたのかな。

ちなみにわたしはお色直し反対派。以前に、これまた親友の素晴らしいお式で、中座のあとも純白のドレスのまま登場してくれたのがとってもよくて、以来わたしは勝手にそんな信念を持っている(そして自分もしなかった)。
だけど、今日はちょっと心が揺らいだ。だって、あんまりにも新婦に似合っていて素敵だったから。

ラベンダーに少し桜色を混ぜたような絶妙なカラードレス。胸元から背中にかけて、オートクチュールのような存在感のある刺繍が施されていて、所々に縫いとめられたドレスと同じ色味のストーンがまたすごくいい。そして、パープルで光沢のあるリボンが背中の編み上げと、スカートのウエスト位置にいくつか結ばれている。スカートはふんわりとしたチュール。
そしてふんわりとしたハーフアップの髪には、グリーンを中心にした生花がぐるりとあしらわれていて、これがもうわたしのドツボ。
美しかったなぁ。
彼女は本当に色白だから、純白のドレスよりカラーの方が肌の色が映えて際立っていたのかもしれない。

ふたりの幸せをぐんぐん心に吸い込んで帰ってきた。
花粉もたっぷり吸い込んだから、急いで湯船を張ってお風呂に入った。
そして心に満ちたこの心地よい感覚を取りこぼしたくなくて、ここに書き留めている。
嫌なことや辛いことは、勝手に心のなかで何度も反芻して居座るのに、幸せの感覚はぼんやりしているとするりと指の間からこぼれ落ちていってしまう。逃がさないぞって、少し気合いを入れるけど、やっぱりこぼれてる気がする。

式場のサンキャッチャーがすごくよかったから、わたしも欲しいな。
自分で作ってみるのもいいかもなんて思っています。

2020.3.1  shiori

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