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要約 『医師のつくった「頭のよさ」テスト認知特性から見た6つのパターン』 著者 本田 真美

●はじめに

皆さんは「これは絶対に効果がある!」とやってみた勉強法が、自分にあまり合わなかったという経験がありませんか?単語を何度も書いても全く暗記できなかったり、先生の話が頭に入らなかったり。

それはもしかすると、自分の「認知特性」を知らないがゆえに、得意な学習タイプに出会っていないのかもしれません。

本書は、ひとりひとりの「認知特性」を踏まえた、「自分に最適な勉強法」や「最適なコミュニケーション方法」を教えてくれる本です。

●本文要約

1.人には生まれ持った思考の好みがある

人間の性格にはさまざまなタイプがあります。自分に合う人、合わない人がいて、合う環境、合わない環境があります。同じように、「頭のよさ」にもタイプがあります。そして「頭のいいひと」とは、生まれながらの「頭のタイプ」を活用できる人、だと言います。

この頭のタイプを神経心理学で「認知特性」と言います。ひと言でいうと「脳が外界からの情報を理解して、記憶したり、表現したりする方法」です。同じことを聞いても、誰もが同じように理解するわけではありません。同じ結論を持っていても、同じように表現するわけでもありません。人にはそれぞれ生まれ持った思考や認知の好みがあるのです。

本書の認知検査方法は、1980年代にアメリカの心理学者のカウフマンらによって開発された「K―ABC」や他の認知検査を元に、著者が考案した検査法です。本書、または以下の著者ページからも簡単に検査することができます。
「あなたの才能が10分でわかる40問テスト」
https://micri.jp/ninchitokusei/
認知特性を知り、仕事や学習環境を見直してみると、そうそう!と思い当たる部分が見つかると思います。

2.「頭のよさ」には六通りある

認知特性は、大きくは三つのタイプにわかれます。あなたやお子さんは、次のうちどれに当てはまるでしょう。

A 子どもの頃、悩まずに絵を描き上げられた人
→「見た情報」を処理するのが得意な視覚優位者

B 子どもの頃、読書感想文を苦もなく書き上げられた
→「読んだ言葉」を処理するのが得意な言語優位者

C 子どもの頃、合唱やカラオケで上手にハモれた
→「聞いた情報」を処理するのが得意な聴覚優位者

認知特性はさらに次の六つにわかれます。
A 視覚優位者  
①写真のように二次元で思考するタイプ  
②空間や時間軸を使って三次元で考えるタイプ  
B 言語優位者  
③文字や文章を映像化してから思考するタイプ
④文字や文章を図式化してから思考するタイプ
C 聴覚優位者
  ⑤文字や文章を、耳から入れる音として情報処理するタイプ
⑥音色や音階といった、音楽的イメージを脳に入力する

「たとえば、著者の夫と息子は二人とも視覚優位者ですが、考え方や表現方法は異なります。家の近所ですら道に迷う夫は、以前、私にこう話しました。「行った場所はすべて写真のように記憶しているけれど、一枚の写真の横にどの写真がくるのかがわからないから、左右どちらに行けばいいのかわからなくなるんだ。」

「一方、息子は頭の中で画像を回転することができる三次元タイプなので、「家から駅までの道を教えて」と言うと、「家を出て、左に曲がって、まっすぐ行ったら信号があって、そこを右。ポストを通り過ぎて、踏切の前の横断歩道を渡って……」と今現在歩いているかのように細かく説明することができるのです。」

3.認知属性の6タイプ:視覚優位者

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