見出し画像

要約『自信を育てる心理学 「自己評価」入門』 著者 ナサニエル・ブランデン

●ベストフレーズ

自己評価が高い人ほど他人を尊敬し、親切になり、寛大になるのです。自分を愛することのできない人は、他人を愛することができません。自分が信じられなくて不安を感じる人は、人間を、恐ろしい敵意あるものと見る傾向かあります。自己評価をもっていない人は、世界に何も貢献しないのです。 230ページより

●はじめに

自分の人生は自己評価でOK

本日の一冊は、臨床心理学者で自己評価の第一人者ナサニエル・ブランデン氏による『自信を育てる心理学 「自己評価」入門』です。

「自分は愛されるはずがない」「自分はだめだ」なんて自己否定をしていませんか? 自分の能力と幸せになる権利について自分で考えることが〝自己評価〟です。自己評価ができる人は自己効力感が高く、自己効力感が高い人は自己肯定感が高いと言われています。
本書を読めば、自分と周囲が幸せになる自己評価の育て方が分かります。

●本文要約

1.自己評価は訓練で変えられる

結婚できれば、給料が高くなれば、大きい車を買えたら、自分の価値が上がる? 他人の評価に左右されているうちは自己評価は育ちません。どうすれば自己評価が育つのでしょうか。

「自分はだめだ」というイメージは実現します。本来の自分の能力を受け入れるエクササイズに取り組みましょう。ありのままの自分を受け容れることで、目を反らしていた問題と向き合うことができます。「自分は幸せになってはいけない」という罪悪感を捨てるエクササイズを実践し、生き方に責任を持ち、自分に正直に生きることができるようになりましょう。

この本は臨床心理学者の著者が長年患者を治療してきた実例から、実際に自己評価を育てることに成功した人の姿が提示されています。
ノートとペンを使い「私が幼い頃人々がどんなふうに見えたか思い出すと……です」などの未完成文を自分で穴埋めする「文章完成法」や、姿見を使って鏡に映る自分と対話する療法など、いますぐに取り組めるエクササイズが28個も紹介され、取り組めば必ず自己評価とは何か実感できる内容です。

2.自己評価を高めると「自分とも他人とも闘っていない状態」になる

他人の評価に左右されず自分で自分の能力を評価し、幸せになる権利について考えることを〝自己評価〟といいます。しかし、私たちの多くは、親や周囲の顔色をうかがい自己評価が育っていないと言います。自己評価を高め「自分とも他人とも闘っていない状態」になるのが理想的な精神状態です。
自己評価はとても強い力を持ちます。たとえば、「自分はだめだ」という思い込み・イメージは本来の自分が持つ能力さえ否定し、ネガティブな自分を実現してしまいます。そして、自己評価は自分で変えることもできます。エクササイズと両親への指導を通じて、非行をやめて学校の成績が上がった少女がいるように、自己評価を育てることで自信を持った自分にすることができます。
物事に対して意識的に生きてきた人は自己評価が高い傾向があります。
鏡を使ったよくあるエクササイズを紹介します。等身大の姿見を使って自分を見つめると嫌な部分が見えてきます。そのイヤな部分も含め、ありのままの自分を受け容れるのです。認めることでこれまで目を反らしていたことにも向き合えるようになります。
また、「自分が悪いのだから」と憤りや恨みの感情が出てきたら、その感情を否定せず、怒りを自分のものにし、感情に正直になれば、偽りの罪悪感が消えていきます。

自己評価が上手でない人は、幸せになることに罪悪感を持つことが多いのですが、その必要はありません。自分の子どもが幸せなとき、罪悪感を持って生きて欲しいか考えてみれば胸を張って幸せを享受できるようになります。子どもの頃の自分を想像し対話するエクササイズでは、自分を見つめなおし受け容れることで、真の意味で大人になることができます。自分の気持ちと行動が一致することで正直に生きることができるようになり、生き方に責任を持つことができるようになります。

また、自己評価は互いに育て合うことができます。尊厳をもってコミュニケーションできる相手がいれば、自己評価は生き返り、お互いに高まっていきます。自己評価を高めることを「自分勝手」だという人がいますが、実は彼らこそ自我が弱く、自己評価が低いのです。本当に自己評価が高い人は他人を尊敬し、親切になり、寛大になるため、自分勝手とは真逆になるはずだからです。

3.「自分を愛せない」子ども

子どものころには、まわりの大人の対応によって自信や自尊の気持ちが育ったり育たなかったりすることがあります。つまり、大人から尊重され、愛され、価値を認められ、自信をもつように励まされるかどうかによって、自己評価が育ったり育たなかったりするのです。 21ページより

「自分は愛されるはずがない」「自分はだめだ」という否定的な考えをよくしてしまう場合、自分の価値を認める気持ち「自己評価(セルフ・エスティーム)」が欠けています。
子どものころ、親や先生の対応で自信や自尊の気持ちが育たなかった人がいます。家族や友達から愛されているのに自分を愛せない人もいます。自信があるように見えて、人をばかにしながら実は自分の無能力さに怯えている人もいます。

続きは以下リンクからお読みいただけます。(残り5900文字)

4.自己イメージが運命をつくる
5.意識的に生きる
6.自分を受け容れる
7.罪悪感から自由になる
8.自己評価を育てるエクササイズ——子どもの自分と対話する
9.自己評価を育てるエクササイズ——責任をもち、真実に生きる
10.相手の自己評価を育てる
11.自己評価が高いと〝自分勝手な人〟に見える?
12.自己評価が育った姿

ここから先は

36字
◆専門家と編集部で厳選した「親が今読むべき本」を「一冊10分」に圧縮してお届け ◆8冊分の記事を、「一冊分のお値段」でご提供 ◆オーディオブックも同時配信で、「ながら聴き」も可能 ◆「要約リクエスト」を受けつけているのはSHiORIだけ(LINE登録から) 忙しい中でも「親のセンス」をアップできます。 子育て支援はあっても、一番負担のかかる「親」の支援は足りていません。 SHiORIは徹底して「親の味方」になります。ご愛読の程、よろしくお願い致します。

「親」に特化した初の書籍の要約マガジンです。 週2回(水・土)|月8本 「教育」「心理学」「マネー」など、ベストセラーから知る人ぞ知る本ま…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?