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【動物園水族館訪問記】その2 DMMかりゆし水族館~都市型水族館の役割とは~

こんにちは!お久しぶりです。ずっと放置していた【動物園水族館訪問記】のシリーズを今日から再開したいと思います。前回執筆したのが2020年8月18日。。。なんとまさかの4年前です(笑)このところ公私ともにいろいろ忙しい状態だったので、パソコンに向かってゆっくり執筆する時間がとれませんでした(言い訳
もし前回の記事を見たことないという方がいらっしゃいましたら、以下のリンクから見ることが可能ですので是非ご覧ください。こんな感じで園館の紹介をしてるんだな~くらいに思っていただけたら幸いです。

さて、今回から全6回に分けて2024年7月に訪問した沖縄の動物園、水族館(と生き物関連施設)について紹介していきたいと思います。今回の沖縄遠征で巡った施設は以下の通りです。

■沖縄遠征
7月8日(月) DMMかりゆし水族館(@沖縄)
7月9日(火) ネオパークおきなわ(@沖縄)
7月10日(水) 美ら海水族館(@沖縄)
7月11日(木) 沖縄こどもの国(@沖縄)
7月12日(金) ヤンバルクイナ生態展示学習施設&さんご畑(@沖縄)

※訪れた園館はすべてレンタカーを利用して訪問しました。また、ホテルは全日、名護市にある「ホテルゆがふいんおきなわ」さんにお世話になりました。駐車場無料、沖縄北部をはじめ各種園館へのアクセス良好でたいへん便利でした。

沖縄遠征編、第1回目は『DMMかりゆし水族館』です。那覇空港から車で20分、イーアス沖縄豊崎というショッピングモール内と好立地にある都市型水族館です。私の中で近年の都市型水族館は比較的狭い敷地内に無理矢理水槽や展示スペースを設けているというどちらかというと悪いイメージでした。しかし、今回訪れた『DMMかりゆし水族館』はそんな私の中の悪いイメージを払拭してくれる、良い水族館でした。沖縄にある園館の中では比較的新しくできた施設であり、未訪問だという方も多くいらっしゃると思いますので今回紹介していこうと思います。


1.DMMかりゆし水族館って?

DMMかりゆし水族館』は2020年5月20日に開業した新しい水族館です。「DMM」の名前にある通り、運営会社はDMM.com傘下の株式会社DMM RESORTS。DMMかりゆし水族館の開業に伴い新たに設立された会社みたいです。

駐車場は無料。ショッピングモール併設の水族館なので買い物ついでに立ち寄るのも良い。

館内は2階建てで亜熱帯の生き物を中心に約190種5000点の生き物が飼育されています。以下は主な展示エリアの紹介です。

2.各エリアの紹介

■こどもの冒険心をくすぐる亜熱帯の淡水魚エリア

2階にある入り口から入って最初にあるのは熱帯植物の生い茂るエリア。ここでは小型の熱帯魚から大型のピラルクまで熱帯地域に生息する様々な淡水魚達に会うことができます。基本的には横から見るタイプの水槽が多いですが、一部の水槽は近くにある階段を登って上から観察することも可能です。上から横からといろいろな視点から観察できる点は子供たちの冒険心・好奇心をくすぐる楽しい展示だなと感じました。

鬱蒼と生い茂る植物達はまるで来館者が生息地に迷い込んだかのような雰囲気にさせてくれる。
中央の階段を登るとアロワナやピラルクといった大型魚を上から観察することもできる。
世界最大の淡水魚「ピラルク」は水族館でも人気の一種。
大型淡水魚達は上から観察することも可能だ。いつもと違った視点から見ることができて楽しい。
スネークヘッドの一種「チャンナバルカ」。ペットとしても人気の品種。

また、このエリアでは水族館の人気者「フンボルトペンギン」も飼育されています。室内展示ながら深さのある大きなプールもあり、ペンギンたちが気持ちよさそうに泳いでいました。ガラス越しで間近に観察することも可能です。

南アメリカ西部に生息する「フンボルトペンギン」は暖かい地域に生息するペンギンだ。
深さのある大きなプールはペンギンたちが複数羽泳いでも十分な広さ。ガラス越しにすぐ近くに来てくれることもあるので来館者が夢中になって観察していた。

■中にはこんなSNS映え?!な水槽も?!

『DMMかりゆし水族館』の象徴的な水槽はSNS抜群!沖縄の波打ち際の海岸が再現されています。奥の画面には沖縄の美しい海が映っており、時折映像が変化する仕掛けも。

沖縄の海岸をイメージした水槽はこの水族館の象徴的存在。サンゴ礁に生息する小魚が主に展示されている。

■こども達に人気のふれあいエリア

こどもに大人気の生き物達と触れ合えるコーナーもあります。ここではヒトデやナマコ、大人しいサメ類などに触れることができます。常駐で飼育員さんがついており、生き物との触れ合い方を来館者にレクチャーしていたのが良かったです。

円形の浅い水槽にはヒトデやサメが展示されている。細かい注意事項の掲示や飼育員の常駐等、生き物にも配慮したふれあいコーナーという印象。
こちらのふれあい水槽は1階に通じるエスカレーターから水中が見える大胆な構図。他の水族館にはなく、新鮮な気持ちで楽しむことができた。
このエリアには人気者の「コツメカワウソ」も。桂浜水族館からやってきた「望(のぞみ)♀」。
館内の案内パネルのデザインもかわいい。

■中にはこんな生き物たちも。。。

少しですが、ナマケモノやミナミコアリクイなど陸に生息する生き物を飼育するエリアもあります。

少し眠そうな表情な「フタユビナマケモノ」。触れ合うことはできないが柵がなく、間近で観察することができる。
愛らしい顔つきが特徴の「メンフクロウ」。

■生き物をじっくり観察できる1階フロア

エスカレーターを下った先にある1階フロアは生き物をじっくり観察できる個水槽や、この水族館最大の大水槽など見どころ満載。大水槽では軽食できるスペースもあり、椅子に座ってゆっくり水槽を眺めることもできます。

小~中型の水槽が並ぶエリアでは生き物を1匹ずつじっくり観察できる。
1階にある案内看板のデザインもかわいい。
色鮮やかなサンゴ礁の大水槽。トンネル状になっており、表と裏の両面から観察することができる。
サンゴ礁の大水槽に鎮座する主(?)「メガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)」
館内で一番大きい大水槽ではグルクマやマダラトビエイといった沖縄近海にも生息する生き物達が優雅に泳ぐ。椅子とテーブルも併設されており、軽食を楽しみながらゆっくり過ごすことができる。
側面には円型の観察窓もあり、正面とはまた違った視点から大水槽を楽しめる。
ちなみに2階から大水槽を上から観察することも可能。まるで水の上を歩いているかのような体験ができ、こども達は大興奮。
来館者に人気のクラゲ展示エリア。東京の『アクアパーク品川』をどこか彷彿とさせるデザイン。光や音でを使ったカラフルな演出が施されている。
爬虫類両生類を飼育しているエリアも。色鮮やかで美しい生き物達が来館者を楽しませてくれる。

主な展示エリアは以上です。空港からのアクセスも良く、ショッピングモール内にあるということもあって平日にもかかわらず多くのお客様が来館されていました。

3.まとめ

近年増えつつある、都市型水族館。敷地内の狭さや動物福祉への配慮が足りない展示方式等、いろいろな問題も生じがちですが気軽に生き物や生き物を取り巻く環境について学ぶ場として最適な施設だと私は思っています。おそらく今後もこのような施設はたくさん作られることでしょう。

今回訪問したDMMかりゆし水族館は来館者が気軽に生き物の素晴らしさや身近な自然環境を知る良いきっかけとなり得る施設だなと私は思いました。一般的に水族館は観光地や郊外の僻地に建てられていることが多いです。そのため、一生に訪れるのは数回という方も多くいます。自然と離れた環境でも暮らしていける現代において、今まで生き物と触れ合ったことがないというこどももたくさんいるに違いありません。
同じ沖縄にある沖縄美ら海水族館はDMMかりゆし水族館に比べて施設規模が大きく、飼育種数もけた違いに多いです。しかし自家用車や高速バスを使わないと来館できないので1年に何度も訪れるのは中々難しいです。
それに比べてDMMかりゆし水族館はショッピングモール併設ということもあって来館者が買い物のついでに訪問できる、気軽に生き物達と出会うことのできる場として、「新たな生き物と私たちを繋ぐ場」としてなり得るのではないでしょうか。

『水族館』は時代によってその役割や私たち来館者との関わりが変化していきました。はじめは「権力の象徴」として「コレクション」として「娯楽の場」として。。。近年は「研究の場」として「生息域外保全(種の保存)の場」として「環境教育の場として」(もちろん、娯楽の場としても機能しています。)。
時代によって変化するのは当然のこと。。。しかし、いつの時代になっても『水族館』が私たち「来館者」と生き物達が暮らす「自然」を繋ぐ存在であることを願っております。

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