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立夏のお菓子「菖蒲 -あやめ-」

菓銘 #菖蒲 -あやめ-
今年は立夏と端午の節句が重なりましたね。菖蒲の節句ともいわれますが、これは季節の変わり目を狙って入りこみやすい邪気を払うため、初夏に生い茂る菖蒲(しょうぶ)が使われることに由来します(漢字は同じですが、あやめとしょうぶは別物です)。
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菖蒲湯や菖蒲酒、菖蒲枕に軒菖蒲。残念なことにどれも経験したことがないのですが、思い浮かべるだけで清涼な香りが漂ってくるようです。生薬としてはこころを安らかにしておなかの調子を整えるなどの薬効があり、まさしく夏のからだを守るものと言えます。
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本来節句は旧暦で祝う方が理にかなっているのですが、今年は閏年なので四月の後に閏(うるう)四月が挟まるため、新暦では6/25が端午の節句にあたります。特別な時間が余分に与えられる感じが今年らしいなと思います。
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今回の志田円さんの俳句はこちらを選びました。私は田んぼが一面に広がる田舎のあぜ道をちいさな兄妹がゆく幸せな情景が目に浮かびました。
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『妹(いも)の手に握り唄われ姫女苑』
路傍に咲く白く小さな小菊を妹(いも)(男性から女性を親しんで呼ぶ語、古語)、愛しい人が道々手に握り、小さく唄を口ずさんでは共に歩いて行く。五月の明るい日差しのもとで。
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作:志田円/福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人
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#二十四節気 #立夏 #端午の節句 #あやめ

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