見出し画像

8/7〜22 立秋のお菓子『遠花火』

提供: 立秋・処暑の間、店での提供は休みます
菓銘: #遠花火
薯蕷練切(山の芋使用)|赤こし餡
.
暮れてゆく夏の夜空を彩る花火。その華やかさや迫力から今ではエンターテイメント性が色濃くなっていますが、昔訪れた秋田・大曲の花火では夕暮れにかけて一玉毎にあがる時間帯がありました。
.
おだやかな呼吸の間合いでひとつずつゆったりと打ち上がる大輪に、急き立てられるような時の流れをしばし離れて過ぎゆく季節への寂寥やもう会えない大切な人たちへの思慕が胸に広がったのを覚えています。
.
一斉に華ひらいたあと最後の煙がたなびいて消えるのを眺め、のろのろと帰路へとつきながらゆっくり現へと戻ってくる。あちらとこちらを結ぶ、本来の祭りにふさわしい時を象徴する納涼の風物詩です。
.
◎季節の一句
『わらべ吹く笛が誘えり夕蜻蛉(ゆうとんぼ)』
.
もともと河川や湖沼の豊かな日本の風土には蜻蛉が多く生息し、わが国の古称「あきつしま」は蜻蛉の古名「あきつ」にちなむ。夕焼けが赤く燃えるなか子供の吹く笛が蜻蛉の群れのなかをゆっくりと通ってゆく。
.
作: 志田 円/福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人
.
#二十四節気  #立秋
#俳句  #志田円 #自鳴鐘 #夕蜻蛉

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?