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塩見直紀の試行100(028)「集落の名刺」

半農半X研究所の塩見直紀が試みてきた小さな100個(本、ワークブック、ワークショップ、ツーリズム、コンセプト、コレクション、法則など)、紹介しています。

京都府南丹市日吉の世木(せき)地区には4つの集落があり、2017~2019年の3年間で集落の魅力を古典的編集手法AtoZで26個可視化する試みをおこなってきました。CDジャケットサイズ16ページのミニブックするもので、以下の4集落版が完成しました。「中世木AtoZ」(約50戸)/「殿田AtoZ」(約100戸)/「木住AtoZ」(約30戸)/「生畑AtoZ」(約30戸)をつくってきました。念願の4巻セットの夢が叶いました。4冊が並ぶと、集落多様性や共通点など、より鮮明となるのではないかと思っています。「集落の名刺」「地域の名刺」となって活用されたらうれしいです。地元の子どもの教材に、住んでいる人や故郷を離れた方の地元再発見に、移住希望者のPRに、一石四鳥的と思っています。ちなみに「地域の名刺」で検索しても、直接ヒットすることはなく、「集落の名刺」というものはさらにありません。

いま、京都府綾部市内の「水源の里」(高齢化率50%を超える小規模集落)でも、1集落1冊化が行われていて、現在10の集落でAtoZのミニブック化が完了しています。南丹市日吉の世木4地区では住民による制作でしたが、綾部の水源の里では、京都産業大学現代社会学部の滋野ゼミと龍谷大学政策学部の的場ゼミが集落に入り、集落の方からの聞き取りやフィールドワークから、キーワードを抽出し、制作しています。足元の宝ものの見える化。こうした動きが日本に、世界にひろがることを願っています。

AtoZ専用HPでは、データを公開しています。


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