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マウスで手が疲れる理由とか、姿勢が悪くなる理由とかって本当は簡単に直せるという話

夜中のおかしなテンションで書いていますが、10年以上前からずっと、いやもう本当にずっと思ってきた「人間工学には改善の余地がめちゃくちゃあります」という話ををしたいと思います。

人間工学(エルゴノミクス)という言葉は、家具や大型家電、PC周りでよく見ますが、「人の動きの専門家」的な視点で見ると、体にとってまだまだ楽じゃない商品がたくさんあるんですよね。

分かりやすい例が、「人間工学」のWikipediaに現れています。

トップにある「自動車関連の人間工学設計テンプレート」のプラッチックなんですが、これもう全然だめです。

あと例えば分かりやすいところでPC用のマウスでいくと、例えば下の二つは結構惜しいところまで行ってますが、詰めが甘いです。


偉そうに批判して「何が悪いか具体的に言ってみろ!」と思ってくださった方、ありがとうございます。

大まかに言うと以下の2点が足りないケースが多いです。

①二関節筋(他関節筋)を考慮していない
②反射パターンを考慮していない


まず①についてですが、二関節筋とは複数の関節にまたがっている筋肉のことです。例えば指を伸ばす筋肉は、肘の上から指先までたくさんの関節に渡り作用している筋肉です。

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これをですね、これまでの人間工学やエルゴノミクスでは、人体をあたかも「剛体」であるかのように扱ってきたわけです。

人間工学-Wikiを改めて見てみると

頭、体幹、上腕、前腕、太もも、すね、などそれぞれが一つのパーツに別れていて、肉体の内側でどのような筋肉たちが共同作業して体を動かしているかを考慮していないことは一目瞭然なわけです、、

二関節筋は使い勝手の良い便利な筋肉なんですが、やや不器用で無理をしやすい特性があります。肉離れが起こるのもだいたい二関節筋です。

ですので、その二関節筋兄さんに気持ちよくお過ごしいただくような設計をしなければいけないのに、剛体モデルで考えているからもう全然空気が読めてない感じになっちゃって、めちゃくちゃ無理させているわけです。

空気を読めるなら、マウスみたいに長時間持ち続ける道具において
・手首をそらす
・指を伸ばす
という動作を同時にさせたりしないんです。兄さん不器用なんですから。


あと例えば子供の姿勢が良くなると売っているけれど、実際には良い姿勢で使っている子を未だかつてみたことのない椅子(口が悪すぎる問題)。

そこじゃない!姿勢を良くするために大切なのは足首です、と言いたい。

あとできれば太ももの裏側で体重を受けたいところですが、この椅子だとそれができないんですよね。

人の体の動かし方のパターンとして、原始的な神経回路に組み込まれている「屈曲パターン」と「伸展パターン」というものがあります。

骨盤を立たせる「良い姿勢」を促すのは伸展パターンです。そして伸展パターンを引き出す足首の動きは、足首を伸ばす動き(足の裏方向に伸ばす)です。

分かりやすいのは「正座」なんですが、正座をしているときに姿勢が良くなるのを感じたことはないでしょうか。正座も足首が伸びて骨盤が立ちやすい伸展パターンの影響を受けています。

またこれは普通のデスクチェアでも体験できます。

・足の裏をべったりと床につけた状態
・つま先を伸ばした状態

この2つの足首のポジションで、骨盤周りの姿勢がどう変わるか、ぜひ試してみてください。

以上です!ぜひ近くの姿勢が悪い人に教えてあげてくださいね!

あともしものづくり系を手伝って欲しいという方がいれば、ぜひDMください。

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