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心理的安全性を損なわない方法【DEI#41】

こんにちは。
心理的安全性が、DEI、特にインクルージョンに寄与する重要な要素ということは言うまでもないと思います。
今回は、ピョートル・フェリクス・グジバチさんの書籍「心理的安全性 最強の教科書」を読んで、印象的だった点をいくつか紹介します。
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(1)相手を否定する「なぜ」を多用しない

あるあるだと思ったので取り上げてみました。
あなた、もしくはあなたの上司は、ミーティングの場で、誰かの提案に対して「なぜ」を多用していないでしょうか?
トヨタのなぜなぜ分析にも見られるように、なぜを自分に問うことは本質を見極める上で大事ですが、人に向けると、時に相手を追い詰めてしまうことがあり、心理的安全性を損ねてしまいます。
このようなことが続くと、おそらくその人は提案をしなくなるでしょう。

理由がうまく答えられないことを持って、その考えが浅い、不適切と評価するのではなく、どういった経緯でそのアイデアに辿り着いたのかなど、聞き方を変える方が良いのでしょう。

ちなみに本書では、ラポール(共感に基づく信頼関係)があれば言葉の使い方は関係ないという結論を述べていますが、 この点については少し考えが異なります。
なぜならば、ラポールが築かれているという判断も、その人の主観に依るからです。例えば、ある上司が、この部下とは信頼関係が築けていると判断して「なぜ」を多用しても大丈夫と考えるのは大いに危険です。
(なぜ信頼関係が築けていると判断したか聞きたいくらいです 笑)
謙虚に、自分の言葉には気をつける方が良いでしょう。

(2)「今日のフィードバックはこれ」とひとつに絞ると心理的安全性を損ねない

ついつい言いたくなる気持ちを抑える。これは大いに賛成です。
例えば、部下との心理的安全性を高めるための定期的な1on1が、あなたの言いたいことを伝えるだけの場になっていないでしょうか
部下からすると管理が強まるだけ、マイクロマネジメントになり、逆効果になってしまいます。

本書では、1on1について「上司のサブスクだと思って利用してください。」という呼びかけを紹介しています。これはわかりやすい表現ですね。
あくまで、起点は部下・メンバーであり、上司ではないという意識づけを心がけたいところです。

★教えたがりおじさんにも注意

1on1といえば、教えたがりおじさんにも注意が必要です。フィットネスジムやゴルフ練習場にも多いそうです。
メンターを男性役職者、メンティを役職候補者として、メンタリングプログラムをアレンジすると、メンターなのに宿題を課す男性役職者が多いことには驚きました。
メンターのケアを目的として実施したメンタリングプログラムが、結果としてメンティが疲弊してしまうケースがあります。
どうも教えたがりおじさんが多いようです。そういうケースでは、うまくそのプログラムを終了させるとともに、メンターに注意喚起をするようにしています。









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