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職場の健康課題にアプローチをする【DEI#39】

前回は、PMSなどの女性の健康について取り上げました。「言ってくれたら対応するのだけど、言ってくれないから対応しようがないんだよね。」という本音を持つ方も実は多いのではないでしょうか。

より本質的な課題は、男女問わず、従業員が健康課題を相談できるような職場環境をつくることです。心理的安全性を向上させることが解決策となると思いますが、実際に何をすれば良いでしょうか?
今回は3つのアイデアをご紹介します。

1.管理職が自分の状態を伝えることから始める

同僚に話してもらうために、まずは自分の状態を伝えるクセをつけてみましょう。自分の健康状態を持ち込むことはプロではないと思うかもしれませんが、態度や機嫌に滲み出ていたら、それは言っているも同然です。そうであれば、敢えて発信していきましょう。

例えば、朝礼やチャットで以下のようなことを冒頭に付け加えてみるのはどうでしょうか?
・昨日はいつもより早く寝てリフレッシュできたので、体調は万全です。時間にも余裕があるので、気軽に声をかけてください。
・今日は午前中に重要なミーティングがあるのでややナーバスになっています。もし何か相談事項があれば、午後の方がしっかり対応できると思います。
・最近体調があまり良くなく、エネルギーは低い状態です。不機嫌に見えるかもしれませんが、そのせいなので、気にしないでください。笑

ポイントは、こんなこと言ってもいいんだと思ってもらうことだと思います。

2.健康状態を伝えることを仕組み化する

1の発展系ですが、自分の体調を共有することを仕組み化することも一案です。
チームのルールとして、自分の体調やモチベーションについて、10点満点中何点か表現してもらうことはどうでしょうか?

今日は10点満点中8点です / 今日は10点満点中3点です、など。点数じゃなくてスタンプや記号でも良いでしょう。
パワプロの調子アイコンをイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。

これの良いところは、まず、理由を言わなくてもよいこと。例えば、生理について男性上司にはどうしても言いたくないという人もいるでしょう。このやり方であれば、体調を伝えやすいのではないでしょうか?
また例えば男性上司からしても、ハラスメントを恐れむやみに質問することは憚られますから、調子の情報があれば、声掛けやサポートがしやすいでしょう。

⒊ 定期的な1on1の機会を

何か様子を察知して質問するのではなくて、決まった日程で1on1を実施して、継続的にコミュニケーションの機会を持つことも有効です。1回10分など短い時間でも継続的に実施することが有効です。

どうしても業務の話になりがちですが、業務外の話を如何に聞き出せるかが重要です。業務外の話を聞き出す上で、以下の質問はいかがでしょうか?
・最近の良いニュースはなんですか?
・最近の悪いニュースはなんですか?
・今、不安や不満なことはありますか?

ポイントは、メンバーと目線を合わせること。解決策をすぐに提案することではありません。とにかく聞いて共感することから始めましょう。一緒に困るというプロセスが重要です。

いかがでしょうか?インクルーシブな職場環境つくりはリーダーの仕事の一つです。相手が言ってくれるのをただただ待つのではなく、ご紹介したような手法で、こちらから働きかけを行っていきましょう。







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