見出し画像

超訳『超!アニメ声優!』

みなさん、こんにちは。
声優サポーターの潮風でにむです。

こちらでは、有名な声優さんやナレーターさん達の日常でおこなっているトレーニング方法やテクニックなどを、これから声優を目指して頑張っている方に向けて、ポイントを絞ってまとめたものをお伝えしております。


今回、ご紹介するのは堀川りょうさんの『超アニメ声優!』です。

ドラゴンボールのベジータ役や名探偵コナンの服部平次役など、超有名どころを演じ、又、新たな声優を育てるために『インターナショナル、メディア学院』を設立し、育成にも特化したレジェンド声優、堀川りょうさんがこの本で『声優になるために必要なこと。』を細かく書き記しております。

こちらの本では、トレーニング方法だけではなく、これからの声優業界のことや、堀川さんの過去の経験談なども書かれておりますが、今回はトレーニング方法だけに絞り、第3章の『たった1日3セットで、声が良くなる発声法』を細かく説明していきたいと思います。


読書時間4時間ほどかかった内容を、今回ワタシなりに6個のポイントに絞り、簡単にまとめ上げました。


それではさっそく始めていきましょう!



まず、1つ目のポイントは『良い声を出すための3大要素』です。

その大事な3つの要素というものが、『高低』『強弱』『声質・音色』だと堀川さんは伝えております。


では1つずつ説明していきます。


1つ目の『高低』というのは声帯の振動数で変わってゆきます。そして、その振動数は声帯の長さに比例してくるのだそうです。

声帯が短いと高い声になり、逆に長ければ低い声になるそうです。


2つ目の『強弱』というは、声の大きさを表しています。
肺活量が多ければ多いほど強く、大きな声が出せるのだそうです。


3つ目の『声質・音色』というのは『声質』は先天的な要素であり、骨格によって声の質もさまざまになるそうです。

そして『音色』とは後天的な要素で口や舌、唇の使い方、又は歯並びなどによって変わってくるそうです。


声を良くするにはこの3つを伸ばしていくことが大切だと堀川さんは伝えております。

しかし、これを聞いて、自分は美声にはなりにくいタイプだと思ったかたもいるかもしれません。

しかし、これはあくまでも美声になるための要素であって、声優の世界では求められるのは美声だけではありません。

一人ひとりそれぞれの個性を磨いていってほしいとも堀川さんは伝えております。

続いて2つ目のポイントは『腹式呼吸をマスターする。』です。

普段の生活でみなさんがおこなっているのは『胸式呼吸』というもので、体に負担をかけずにおこなうことができる呼吸法です。

しかし、『胸式呼吸』では大量の空気を取り込むことはできず、またその呼吸法で大きな声を出し続けていたら、大事な喉を痛めてしまいます。

そのためにも、『腹式呼吸』をマスターする必要があります。

腹式呼吸ができるようになると、大量の空気を吸うことができ、喉に負担をかけず、腹部をコントロールすることによってさまざまなバリエーションの発声ができるようになります。

それでは、さっそく腹式呼吸の練習方法をお伝えします。

まずは、仰向けに寝て体をリラックスさせます。

次にお腹の上に本など、ある程度重みのあるものを置きましょう。

鼻から息を吸い込みお腹を膨らませていきます。

そして、口から一定の息で吐いてゆきます。

ポイントは、息を吸うときはひと息で吸い込み、また吐くときはできる限り、時間をかけてゆっくり吐いていきましょう。

その時に、しっかりお腹の本が上下に動いているか確認しながらおこなってください。

この動作を5回ワンセットで、1日3セットおこなっていきましょう。


次は立っておこなう腹式呼吸の練習です。

寝た状態よりも少し難易度が高めになっておりますので、感覚がつかめるまでは寝た状態で練習するのもオッケーです。

まずは、足を肩幅に開いて立ちます。
このときも、姿勢をただして体をリラックスさせます。

両手をお腹にあてて、動きを確認しながら呼吸していきましょう。

鼻からひと息で吸い込み、お腹を膨らませたら、口からゆっくり吐いていきます。

それではつぎに声を出して吐くのもおこないます。

同じように鼻からひと息で吸い込み、今度は『ホー』と言いながら息の続くかぎり発声していきましょう。

このトレーニングも各5回ワンセットで3セットおこなっていきましょう。


次に3つ目のポイントの『さまざまな発声法』について説明していきます。

こちらは、先ほどお伝えした腹式呼吸を使いながら発声していくトレーニングです。

まずは『ハミング』でのトレーニングです。
ハミングでのトレーニングは喉のストレッチにもなり、又少ない息でも響く声を出せるようになるそうです。

小声で話すシーンでも充分に声を響かせることができるのだそうだそうです。


ハミングでのトレーニングのやり方は、立った状態で体をリラックスさせます。

そして、力まずにゆっくりと息を吸い、口を閉じたまま『んーー。』と息が続くまで音を出していきます。

この時に、鼻に響かせるようにしっかり意識するのがポイントです。

コツが掴めない方は、眉間に声を当てる感覚でおこなうと良いそうです。


次にハミングに強弱をつけていきます。

先ほど同じ要領で息を吸い、今度は発声する時に小さい声から入って、徐々に大きくしていきます。

逆バージョンの大きな声から小さくしていくのもおこないます。

このトレーニングも腹式呼吸と同じセット数をこなしていきましょう。



それでは4つ目のポイントです。4つ目は『ロングトーン』の練習方法です。

ロングトーンというのは、一定の音量で長く出す発声法です。
音が震えたり、途中で途切れてしまったりしないように意識しておこないます。

ロングトーンができるようになると、説明のような長いセリフや、歌うような表現にも活かせるようになりますので、しっかりマスターしていきましょう。


まずは、立った姿勢で力を抜き、リラックスした状態をつくります。

次にできるだけ強く、一定の音量で『あーー』と発声していきます。
この時のポイントは、声を前に出すイメージで、遠くに声を飛ばすように意識して発声していきます。

又、笑顔でおこなうと、口角筋も鍛えることができるので、さらに良い発声ができるようになりますのでゆとりがある方は是非やってみてください。



それでは、5つ目のポイントに進んでいきます。
5つ目は『スタッカート』の練習方法です。

スタッカートというのは、音を切り離して瞬間的に強く発声する練習方法です。

スタッカートができると、強い声が出せるだけでなく、きっちりとした間を開けて話せるようになるので、滑舌がよくなってきますので、ナレーションなどにも活かされてくるそうです。


練習方法は、立ち姿勢から素早く息を吸い込みます。

次に『ハッ、ハッ、ハッ、ハッ』と発声していきます。

ポイントは、喉を大きく開いて、大きな声でおこないます。

喉を痛めないように、腹式呼吸もしっかり意識していきましょう。


それでは、最後の6つ目のポイント『アーティキュレーション』の練習方法に進んでいきます。

アーティキュレーションとは、言葉を歯切れ良く、1音1音はっきりと発音して話す力の事をいいます。

スタッカートと意味は似ていると感じる方もいると思いますが、ワタシなりに考えたのが、『スタッカート』は1つ1つが力強く、『アーティキュレーション』はナチュラルに発音を区切って、言葉が流れないようなイメージでおこないました。

アーティキュレーションの力がついてくると、滑舌が良くなるので、非常に聞き取りやすい発声ができるようになりますので、みなさんもしっかりマスターしていきましょう。

アーティキュレーションの力がつくだけで、一気にレベルが上がった感じになります。

ワタシの中ではこのアーティキュレーションが非常に大切だと感じました。


それでは、練習方法に移ります。

まずは、基本的な口の形を意識するために、母音である『アイウエオ』の発声の仕方を見直していきます。

母音を明瞭に発声できる事で、結果、言葉も明瞭になりますので、基本である母音の口の形はしっかりと覚えていきましょう。


『あ』は、アゴを自然に開きます。アクビを途中で止めた時の形をつくります。


『い』は口角筋を意識しながら、口を横に広げていきましょう。


『う』はアゴを閉じて、唇を前に出すイメージでつくります。


『え』は『あ』と『い』のちょうど中間くらいの口の形をつくります。


『お』は『う』の形より少し口を開いた状態をつくります。


この母音である口の形を意識しながら、『ア、イ、ウ、エ、オ、イ、ウ、エ、オ、ア、ウ、エ、オ、ア、イ、エ、オ、ア、イ、ウ、オ、ア、イ、ウ、エ』とゆっくりと1音ずつ丁寧に区切って発声してみましょう。

慣れてきたら、ワンブレスで『アイウエオイウエオアウエオアイエオアイウオアイウエ』と息継ぎをしないで練習してみてください。


母音の練習ができたら、次は『子音』の練習方法です。

『子音』とは、『母音』の前に発声する『無声音』の事で、例えると『ア、イ、ウ、エ、オ』は、ローマ字にしてみると『a、i、u、e、o』となりますが、『カ、キ、ク、ケ、コ』もローマ字にしてみると『ka、kl、ku、ke、ko』になります。

良くみてみると、『母音』である『a、i、u、e、o』に全て『k』が頭についているのが分かると思います。

他にも『サ行』なら『s』、『タ行』は『t』、『ナ行』は『n』、『ハ行』は『h』、『マ行』は『m』、『ヤ行』は『y』、『ラ行』は『r』、『ワ行』は、『w』。


このように、全て『母音』の前に発声しているものが『子音』であり、『子音』というのは『母音』とは違い、口の中で、舌や唇を使って作り出された音のことをいいます。


これを踏まえて、今度は『母音』時と同じように『ア行』から先の『カキクケコキクケコカクケコカキケコカキクコカキクケ』というように、他の行で『子音』のトレーニングをしてみてください。



それでは次のトレーニングに進みます。
次は『鼻濁音』のトレーニングです。

あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、『ガギグゲゴ』のように文字に点々が付いた言葉を『濁音』と呼びますが、『鼻濁音』は文字にすると点々の所に『マル』をつける感じになります。

発音は少し鼻にかかる感じで『ンガ、、ンギ、ング、ンゲ、ンゴ』と発音します。

最初の『ン』の部分を少し弱めに発声するとコツが掴みやすいと思います。

ちなみに『鼻濁音』はカ行だに使われます。

使い方としては、
『がっこう』の『が』は濁音で、『ちゅうがっこう』の『が』は鼻濁音になります。

なので、いつ鼻濁音になるかわからない方もいると思いますが、ワタシなりの見解として、言葉の頭にくる時は『濁音』で、途中に入る言葉は『鼻濁音』になると考えております。

ちなみにワタシは、風邪をひいて、鼻がつまってしまった時は、全ての言葉が『鼻濁音』に感じますw


では、ここまでがアーティキュレーションの基本的なトレーニング方法になります。

そして、さらに著者の堀川さんがおこなっているアーティキュレーションの応用バージョンをお伝えします。

ワンブレスでおこなった『アイウエオイウエオアウエオアイエオアイウオアイウエ』という発声練習を、今度は『ア行』~『タ行』まで一挙にワンブレスでおこないます。

それができたら、
『ナ行』~『ヤ行』。
『ラ行、ワ行、ア行、カ行』。
『サ行』~『ハ行』。
『マ行』~『ワ行』。

さらに
『濁音のガ行、鼻濁音のカ゜行、ザ行、ダ行』。
『バ行、パ行』。

これをそれぞれワンブレスでおこない、ワンセットとします。こちらも1日3セットおこないます。

このトレーニングはとてもハードになりますが、滑舌と腹筋を同時に鍛えることができるので、プロ仕様ですが、できる方は是非ともチャレンジしてみてください。



それでは、最後に『母音』の強化トレーニングの方法をお伝えします。

ここでは、全ての言葉を『子音』を無くし、『母音』で発音する方法をとります。

例えば、ワタシの名前は『しおかぜでにむ』ですが、『母音』だけで発音すると『いおあええいう』と発音します。

実際にやってみるとしっかり発音するのがとても難しく感じると思います。

この方法を何度もトレーニングすることによって『滑舌』が劇的に良くなります。

ワタシも読みずらいセリフの時は、最初に全て『母音』で読むトレーニングをしていました。

そうすることで、後から『子音』をつけて発音してみると、メインとも言える『母音』の正確な口の形で発音できているので、最初のモヤッとしていた発音が、とてもクリアーになっていました。

1度やってみるだけでもかなり違いがわかりますので、滑舌が苦手な方にも大変オススメです。




いかがだったでしょうか?

このように基礎的な内容を1日3セット毎日続けているだけで、美しい発声ができるようになると伝えております。

実際にワタシもこちらのトレーニング方法を試してみましたが、基礎的と堀川さんはおっしゃっていましたが、非常に充実したトレーニング内容だと感じました。
慣れないうちは、腹筋も筋肉痛になると思います。

この基本ともいえるトレーニングを、レジェンド声優である堀川さんは毎日おこなっているというのですから、ワタシも含め、声優を目指しているみなさんも、堀川さん以上にトレーニングしていきましょう。

本日は最後までどうもありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?