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あなたのカラダは「株式会社わたし」

想像してください。
あなたの身体は「株式会社わたし」という会社です。

「株式会社わたし」には、《わたし社長》と《わたし社員》の2人しかいません。

《わたし社長》はいつも《わたし社員》に命令ばかりします。

「それは君がやらなきゃだめだろう」
「そこは君が我慢しなきゃだめだろう」
「君がやらなきゃ周りに迷惑がかかるだろう」

《わたし社長》は滅多に褒めてくれません。
それどころか《わたし社員》にダメ出しばかり。

「なんでこんなことできないんだ」
「なんで決めたことを守れないんだ」
「ほかの会社の社員はこれくらいやってる」

もう何十年も働いているのに、事あるごとに《わたし社員》を疑って、全然信用してくれません。

「本当に君にできるのか」
「今さら君がやっても仕方ない」
「どうせ君がやっても無理だろう」


次第に《わたし社員》はヤル気をなくしていきます。いくら頑張っても認めてもらえないし、「他の会社はもっと成果を出している」と言われるのがオチです。

社員がイヤイヤ働いてるので、当然「株式会社わたし」の経営はうまくいきません。色んなところにトラブルが出て、常に自転車操業です。

あなたのカラダは経営難?


《わたし社長》は「なぜ成果を出せないんだ?」とさらに《わたし社員》を責めます。そして必死に「株式会社わたし」の経営を立て直そうとします。高いお金を出して外部の専門家に経営相談をしたり、有名な講師に社員研修をお願いしたりします。

だけど《わたし社員》の心はどんどん離れていきます。《わたし社長》はどうしたら良いか分かりません。あんなに従順だった《わたし社員》が、何を言っても空返事で無気力。時には急に反抗的になって、暴れ出したりします。

無理をして給料を上げてみたり、ボーナスを出してみたり、休暇を与えてみたり、色々するけれど、結局うまくいきません。その時は少しヤル気を出して、元気になったように見える《わたし社員》も、すぐにヤル気と元気をなくしてしまい、長くは続きません。

なぜなら《わたし社員》が望んでいることはひとつ。「社長に自分を認めてもらいたい」それだけだからです。

「よく頑張っているね」
「君のおかげだよ」
「君なら絶対できるよ」

そんな風に言ってもらいたいのです。

他の誰でもない「わたし」の承認が心を満たす


そしてもっと自分に関心を持って欲しいのです。

「君は何がやりたいんだい」
「君はどんな仕事がしたいんだい」
「君はこれからどうしたいんだい」

就職してから、社長がそんな風に自分の気持ちや意見を聴いてくれたことは一度だってありません。

「株式会社わたし」には社長と自分、ふたりしかいないのに、社長はいつも社外に目を向けてばかりで、たったひとりの社員である自分と向き合おうとしてくれません。

どうせ私のことなんか…と《わたし社員》は思います。社長は自分のことをこんな風に思っているに違いありません。

「社員だから頑張って働くのは当たり前」
「社員だから社長の命令に従うのは当たり前」
「社員のことは自分が1番わかっている」

そんな社長のために、なんでわたしは頑張らなければならないのでしょう?

…あなたの会社はどうですか?
あなたの身体は「株式会社わたし」という会社です。

もしあなたの身体に、何らかの不調が出ているとしたら…あなたの中の《わたし社員》と真剣に向き合って解決するための、よい機会なのかも知れません。

とは言っても、
心を入れ替えて

「よく頑張っているね」
「君のおかげだよ」
「君なら絶対できるよ」

と声をかけても、《わたし社員》はすぐに心を開いてくれません。

「わざとらしい」
「どうせ本気じゃないんでしょ」
「どうせ私のことなんかすぐに忘れるんでしょ」

とへそを曲げてしまうこともあります。
社長室に呼び出して、

「君は何がやりたいんだい」
「君はどんな仕事がしたいんだい」
「君はこれからどうしたいんだい」

と質問しても、《わたし社員》は何も答えてくれないかも知れません。それどころか

「今さらそんなこときかれても」
「今まで無視してきたくせに」
「考える時間も与えてくれなかったくせに」

と逆ギレされるかも知れません。

やりたくない事は分かるけど、やりたい事は分からない


「何がしたいかなんて分からない」
「そんなこと訊かれる方が鬱陶しい」
「どうしたいとか別にないし、考える方が煩わしい」

と《わたし社員》は迷惑そうにするかも知れません。なぜなら今まで使ってなかった部分の思考を動かすのは、とてもしんどいし、とても疲れることだからです。

そこを根気よく聴き続けるのは骨が折れます。社長も社員に構ってるのが、だんだん面倒くさくなってきます。

だいたい社長は忙しいのです。社外との交渉や営業活動があるので、反抗的な社員と向き合っていたら、時間が足りません。
社 員だって同じです。日々の業務を回すだけで、もうクタクタなのです。

「だったらもういいや」と諦めることもできます。お互い不満や不平を言いながら、何とかやっていく方が楽だったりします。

どんな《わたし》にする?

私自身の「株式会社わたし」は、もうすぐ創立50年。改めてどんな会社にするか?を考える時だな、と思います。みなさんの「株式会社わたし」はどうですか?

私は、まずは《わたし社員》と信頼関係を築いて、明るく楽しい会社にしたい♡そして訪れたお客様にまた来たいと思ってもらえる、そんな会社になること…です(^^)

人生は誰しも「株式会社わたし」の経営なのですね。自分の中の「わたし」を大切にしよう♡

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