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【ほっこり読める小説】塩のサジ

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オリジナルの小説を書こう!と長年の夢を形にしました。「塩かげんのサジかげん」と題し、省略して「塩のサジ」。10分程度で読めるショートショートをベースに書き連ねていきます。まずは、…
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#SF

パンとサーカスと、自転車に乗って【3】

第三話:多用する読点 正美は集中治療室などではなく、普通の大部屋にいた。スマホとタブレッ…

塩かげん
2か月前
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パンとサーカスと、自転車に乗って【2】

第二話:カオスなショー 義務教育だから退学なんてわけにもいかず、正美はそのまま地獄の二年…

塩かげん
2か月前
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パンとサーカスと、自転車に乗って【1】

第一話:パンとサーカス パンとサーカス、食料と娯楽で満足になって政治に無関心になるという…

塩かげん
2か月前
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【短編】わかりあう、ふたり

「ねぇ、もう終電なくなるんじゃない?」  早田早紀は澤井雄二の断固として帰らなさげな素振…

塩かげん
4か月前
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【短編小説】最初から、好きだったふたり

「吉野くんのことは嫌いじゃないけど、恋人っていうか付き合うっていうのは、なんというか」 …

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5か月前
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【短編小説】埋める、悪党

 どうにもこうにもおっかねぇ。小学校の通学路にまた、ひび割れができていやがる。  独り言…

塩かげん
6か月前
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【短編】隕石に、眠る

 不治の病って、ふじの病なのか、ふちの病なのか。どっちかなんて、まぁ今考えても仕方ない。俺は治る見込みのない、不治の病なのだ。未知のウィルスに侵されているようだ。  半年前の隕石騒ぎ、月極のガレージに落ちたあの隕石。買ったばかりの車が大丈夫か見に行ったせいだと思う。隕石に付着していた未知のウィルスが俺の体の中に入り込んだようだ。正確な原因はわからない。いまはこの現象の方が重要だ。  国内外の研究者たちは、俺の体の中に偉そうにふんぞり返っている《《未知のウィルス》》が細胞の

【短編小説】夢見る家族

 六月八日(木)、午前十時  田辺健一はスマホの着信音で目覚めた。会社からだった。そのま…

塩かげん
7か月前
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俺を、昼に葬るな【後編】

 前回のおはなし↓  芳野はあれから何度か、タイムホールに突き落とされていた。もう四回目…

塩かげん
8か月前
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俺を、昼に葬るな【前編】

 俺の身体にはウイルス型の時限爆弾がセットされている。正確には一定時間が経つと、身体の中…

塩かげん
8か月前
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