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【2022年版】日本代表が活躍してもJリーグを見に行かない理由を解説します

4年に1度のサッカーワールドカップでは毎回日本代表サポーターの試合後のごみ拾いが話題になりますが、それと同様に大会終了後にはワールドカップからJリーグを見に来てほしいと言う人が多くなります。

しかし、最近自分はこの考えに違和感を感じています。

それは日本代表が活躍してもJリーグを見に行かないからです。

で、これって自分がサッカー日本代表を見始めた2006年のドイツ大会から言われていたことなのですが、2002年の日韓大会から20年、そのドイツ大会から16年経ってもいまだに言われているということは、日本代表が活躍してもJリーグを見に来てもらえない、ということが受け入れられていない証拠なのかなと思います。
それに、4年経つとみんなでそのことを忘れてしまって、またみんなで同じことを言いだしてしまうんですよね。笑

なぜでしょうか。
自分が思いつくのはやはり

日本代表とJリーグはまったくの別物だから

だと思ってます。

日本代表が活躍すれば、日本代表を見たくなるのが普通なのではないでしょうか。
もしJリーグクラブに所属している選手がいればその選手を目当てにその所属クラブの試合を見に行くかもしれません。しかし、それ以外の理由でJリーグを見に行こうというのはなかなか結びつけにくい稀な例なのかなと思います。

もし日本代表が活躍すればJリーグを見に行く人が増えるのなら、ワールドカップを優勝した2011年のなでしこジャパンはどうだったでしょうか。
たしかに優勝直後はなでしこリーグのお客は増えブームは来ました。
あれから11年。今(2022年12月)はWEリーグの2022-23シーズン中で試合をやっているんですが、一般にはほとんど認知されていないのではないでしょうか。

なので、代表が活躍したらブームは来るけど続かないというのをこのときに感じました。悲しいですがブームは必ず去るものです。

それでも、ワールドカップでメディアの露出が増え、Jリーグへなんとか結び付けたいという気持ちも理解できます。実際自分もそうでしたが、20年経ってそれが困難であることに気づいたのです。

それは、受け入れる側のJリーグの各クラブが無意識に起こしていたある仕組みでした。

それは

ゴール裏はクラブの顔ではあるけど入口ではない

ということです。

メディア等でJリーグや各クラブが紹介されるとき、各クラブの選手はもちろんですが、ゴール裏で応援するサポーターの様子が映し出されることも少なくありません。いわば12番目の選手です。声だし応援が解禁された際に、お客さんと一体になって作り上げるJリーグという言葉を見かけたときには良い表現だなと思いました。

ここで、もし仮に自分がワールドカップに影響されてJリーグを見に行こうと思った人となってみます。
まずはスタジアムへの行き方やチケットの買い方を調べてチケットを買います。そのときに、みなさんならどの席種のチケットを買うでしょうか?

サッカーを知っている人ならメインスタンド・バックスタンド・ゴール裏などの席種を選択してチケットを買うと思うのですが、とりあえず行ってみよう思った人の傾向として、まず価格の低い席種を買うのではないでしょうか。知らないもの、見たことないものにいきなり高額な料金を出せる人はそうそういないでしょうし、そもそもいきなりお金を出せる人って先の通りサッカー、もしくはJリーグを知っている人など事前に調べている意識高い人だと思うのです。
で、Jリーグのほとんどのクラブって、

価格の低い席種 = ゴール裏

なんですよね。
で、いきなりスタジアムへ行ってみた人がゴール裏に行ってみたらどういうことが起こると思いますか?

ここは闘う場所だ
ここは立って応援しろ
声が小さいもっと声出せ
突っ立ってるなもっと跳ねろ
スマホいじるな写真を撮るな
試合に見入ってるな応援しろ

などとゴール裏では精神論を投げかけてくるんですよ。笑
Jリーグを見に来てくださいと言われて初めてチケットを買ったらそこがゴール裏で、行ったら行ったで周りからいろいろと言われるわけです。
これが好きな人ならいいのですが、これが合わない人だとスタジアム観戦は次はいいやになってしまうんですよね。
これが残念だなと思うのです。

でも、自分はこれを否定しないのです。
なぜなら、ゴール裏で一生懸命応援しているからこそ、スタジアムの雰囲気を作り出して、これ自体がスタジアムの魅力としてお客さんを呼べると思っているからです。先ほどのお客さんと一体になって作り上げるJリーグがまさにそれなんですよね。

で、問題なのはこのギャップだと思ってます。
ゴール裏は応援する場所の選択肢のひとつであって、そこがスタジアムで応援する場所のすべてではないのですが、メディアに映し出されるのはゴール裏の風景なのです。
そして多くのJリーグクラブはゴール裏をいちばん低価格にしてしまっているがために、無意識に新規の方の入口にしてしまっているのです。
そこで初めて来た人たちがゴール裏の人たちの振る舞いをみて、次も行くか行かないかの判断をしてしまうのではないのでしょうか。

言い方は悪いですが、ゴール裏を希望しない人たちまでもがなんとなくゴール裏に来てしまったがためにスタジアムから離れてしまった人たちは数多くいると思ってますし、自分自身もこれまでそういう人たちを何人も見てきました。

ゴール裏はクラブの顔ではあるけど入り口ではないというのはそういうことです。
ゴール裏で応援するかほかのスタンドで応援するかという選択肢ではなく、ゴール裏で応援するかスタジアムに行かないかという選択肢になっているのはちょっと残念なように思います。
もっと応援や観戦自体に選択肢があってもいいように思います。

そして、クラブやサポーターが新規のお客をどうすれば増やせるかという考えとは裏腹に、新規どころか今来ているファンサポーターまで排除するといった光景があるのも事実です。

いい例がこれですね。

これもいい例ですね。

サポーターがサポーターを排除するという典型的な例です。

叩いている側の気持ちだと、こういうキラキラしている、もしくはキラキラ見えてしまう人が許せないんでしょうね。
俺は長い時間並んでいつもの場所を確保して、苦労してゴール裏で戦ってるのにこいつはなにしとるんだと。

とはいえ、これだけSNSが発展している中でこういう人を無くすことは正直不可能だと思ってます。
100%加害者が悪いのですが防ぎようがないので、どちらかというと、こうしたネット上での被害にあわれた方がしっかり対応できるようにしておくことが大事だと思います。
こういうケースは、加害者の落ち度を少しでも減らすよう、被害にあうようなことをやった方も悪いと言って誘導してきますので、被害者は毅然とした態度で望んでほしいと思います。

日本代表が活躍してもJリーグには足を運んでもらえない。
足を運んでもらってもゴール裏が入口で第一関門になっている。
その第一関門を突破しても今いる人たちが排除してしまう。
そして4年経つとワールドカップからJリーグを見に来てほしいというようになる。

これが4年というちょうど良い周期で繰り返されるわけです。笑

さて、みなさんはこれをどうお考えになるでしょうか?

以上、ワールドカップで日本代表が活躍してもJリーグの客が増えない理由について解説しました。

次回は4年後の
「【2026年版】日本代表が活躍してもJリーグを見に行かない理由を解説します(仮)」でまた書きたいと思います。

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あとがき

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サポーターがサポーターを排除するという表現をしましたが、実は半分同情できるものなんですよね。

同情できる部分って、例えばどんな人が来ても良いよとは言いつつも、スタジアム内でこういった人を普段来ている人たちが受け入れられるかなんですよね。

・一目散にゴール裏に来たわりに試合中何にも応援しようとしない人
・観戦に来ているのに終始選手の悪口やネガティブなことを言って周りの雰囲気を悪くしている人
・ゴール裏に平気で日本代表やほかのチームのユニフォームを着てくる人
・応援の中心である人たちに試合中にその選手のチャント歌えなど理不尽な要求をした挙句、SNSなどのプライベートにまで踏み込んでくる人

郷に入れば郷に従えではないですが、こういった空気の読めない人までスタジアムへ試合を観にくるわけです。
ましてこういう人たちがノイジーマイノリティだとしたら、ただでさえインターネット掲示板やSNSでの少数意見をみんなの総意だと思ってしまう人が多いなか、現実でもこういう人にそのクラブやサポーターたちはずっと振り回され続けるわけです。
こういう”空気の読めない”人たちがスタジアムに来てもみなさん受け入れられるでしょうか?
受け入れられないから、選手チャント楽しそうに歌っているだけでみなさん噛みついていき、ユニフォームの着方にまで口出しするわけです。

そりゃ、お客が増えないのは当然です。
スタジアムに行く側にもスタジアムで受け入れる側にも双方に問題があるわけですから。笑

もう少しゴール裏にも金銭的ハードルを上げても良い気がしています。
個人的には熱い人たち(固定客)が集まるゴール裏こそ価格を上げて、そういう意識をもった人たちで集まって応援すればいいと思います。
VIP席同様にお金を出すことで、そこ(ゴール裏)にいるというステータス(地位)が保たれると思うんですけどね。
でも今のJリーグはとにかくお客を入れたいということで、特にゴール裏の値段なんて上げられないわけです。
目に見えない昔からの付き合いもありますからね。
とはいえ、スタジアムの雰囲気を作り出しているのは間違いなくゴール裏であり、それを見た人たちがスタジアムに行ってみようとお客さんを呼び、さらに熱い人たちが集まればクラブの収益にもつながる…といった好循環を作りたいんですけど、難しいところではあります。

しかし、ワールドカップからJリーグを見に来てほしいと言うより、Jリーグへは24時間365日誘えるチャンスがあるのに、なぜそんな簡単なことに気づけないのでしょうか。
むしろ、日本代表が活躍しないとJリーグには足を運んでもらえないという状態になってしまったら終わりだと思います。

人がなにかやるきっかけって本当に何でもないことから始まったりするんですよね。例えば人との縁だったり、何気ない会話からだったり、今ならネットやSNSからでしょうか。

自分が今応援しているクラブを応援するきっかけって何だったでしょうか?
それと同じことをほかの人にもできれば、それがJリーグに誘うきっかけになるのかなと思ってます。

自分は松本山雅FCを応援しているのですが、応援するきっかけは2004年のプロ野球再編問題というワールドカップきっかけよりかなり稀な例でした。
そのプロ野球再編問題の真っただなか、何かの報道番組で見たのが「プロ野球とJリーグの比較」で、(当時)プロ野球のフランチャイズ制が限界に来ているから、Jリーグのホームタウン制を目指していくべきだと。
そのとき自分が思ったのが、なぜ長野県にはJリーグクラブがないのか

2004年当時、ネットで調べたら出てきたのが長野エルザ(現AC長野パルセイロ)だったんですよね。
あ、じゃあ長野エルザ応援しようか、、と思ったときに、
いや、ホームゲームのたびに松本から長野まで行くのしんどいだろ、、
なら松本にもJリーグを目指すクラブないのかよ、、
ってさらに調べていたら出てきたのが

お知らせ : 松本山雅フットボールクラブへ

本当に偶然が偶然を呼びましたね。
これが1年でも、少しでも遅れていたらおそらく自分は長野エルザを応援していたと思います。
行動を起こしてくれた人たちがいて、そして自分自身がこういったことを経験しているから、何がきっかけになるかわからないと言えるんですよね。

だからこそ、自分も行動を起こして、いろんな人へのきっかけ作りを少しでも多く提供していきたいと思ってます。

そんなわけで、最後までお読みいただきありがとうございました!

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