CCSを知っていますか?

Childhood Cancer Survivorの略で、小児がん経験者と訳します。つまり、小児がんにかかったけれど生き残った人のことで、小児白血病経験者の私もその1人です。

私が思うに、この言葉はまだ全然知られてなくて、Googleで CCSと調べても二酸化炭素関係のエネルギー用語しかヒットしません。また、Childhood Cancer Survivorと調べても英語のページしかヒットしません。「小児がん  CCS」等と調べてようやく、日本語のページがヒットします。テレビと違って、ネットでは知っている言葉でしか情報を検索することができないので、この言葉を知らない人が新たに知る機会はほとんど無いと思います。でも、知っておいた方がいい言葉だと思います。

なぜかと言うと、 CCSの人は、病気が治った後にこそ、社会復帰や、周りの同級生との身体の違い、人間関係等等に、悩むからです。闘病中(入院中)も苦しいですが、ある意味、病院という環境の中で患者として手厚く守られています。小児科に入院していた場合は、同じ病気を抱える友達が周りにたくさんできます(私もそうでした)。周りの人は全員、病気に理解があります。

しかし、退院した後は環境がガラリと変わります。もといた学校などの環境には、多くの場合、小児がん経験者は自分しかいないということになります。院内学級に通っていたにせよ、勉強の遅れに悩んだり、また、思春期の多感な時期に、人一倍、身体や運動能力の違いに悩んだり、人間関係に悩んだりすることになります。得意だったことが苦手になったり、やりたかったことを諦めないといけなくなったり、既にチャンスが失われていたりもします。家族にも相談しづらいと思います。私の場合、事後的に振り返るとですが、病気自体よりもこっちの方がずっとつらかったです(「僕が最初に闘った相手は病気ではなく社会だった」後編ではこの辺りを書くつもりなのですが、まだ書けてなくてごめんなさい!前編はコチラ

そんな時、同じ境遇の人= CCSの人と繋がることは、その人にとって大きな心の支えになります。私の場合、 CCSというコミュニティに出会ったのは思春期を過ぎて大学生になってからでしたが、もっと早くに出会えていたら、思春期がもう少し楽だっただろうなあと思っています。皆さんが今から CCSになるということはないと思いますが、自分の子供や、周りにそういう人がいた時には、この言葉を教えてあげれば、その人はこの言葉でコミュニティを検索し、仲間と出会うことができるかなあと思います。

今はどうなんだろうな。退院する時にLINEを交換したりするのかな。私の時にはまだガラケーすら普及してない時代だったから、そんな発想は無かった。親同士は家電の番号ぐらい交換してたのかもしれないけどな。でも今でも、子供同士はまだ小さいし、退院して家に帰って元の学校の友達と遊ぶことで頭がいっぱいで、病院の友達と連絡先交換まで、頭が回らないんじゃ無いかな。

 今Facebookで、CCSの仲間と2人繋がっていて、それだけでも少し支えられています。僕が小4の時、同じ部屋で闘病していた中3のにーちゃん2人です。ありがとう^ ^


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