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邪魔なプライド

プライドって良い方向へ働けば人を強くするけれど、悪い方向へ働いてしまうと抜けるに抜けられない深い深い沼だ。
大人になればなるほど、その沼から抜け出せず、取り返しのつかない事態を引き起こすまでになる。
そんなプライド捨てたらいいのだけれど、なかなか難しいようで、こじらせて沼のまた更に奥底へ落ちていく。

少し社会との距離が近くなってからだろうか。
頭でグルグル考えて相手を立てるような言葉を選ぶようになったのは。
なかなか自分の意見を言えず、相手を傷つけないように笑顔で乗り切るようになったのは。
相手のプライドを傷つけず、むしろ過剰に称え、機嫌をとるようになった。

何でも意見を言っていいよ。と言われても
伝えれば伝えたで気まずい雰囲気が流れ、あとで必ず後悔する。
だから決まっていつも笑顔で流し言葉を飲み込む。

直して欲しいところがあったら言って欲しい。
何度も言われたけれど、その度に笑顔で流し言葉を飲み込んでいた。
でもそれでは何も変わらなくて、自分の心にモヤモヤが積もっていくばかり。


この人なら思っていることを伝えてみても大丈夫かな。と思える人に勇気を出して伝えてみたことがある。
でも、返ってきた言葉は予想を超えるもので
「そんなことを言う君とは関係を続けたいとは思えない。プライドが傷ついた。」
と一言残された。

私はただ大事な人を傷つけないで欲しいとお願いしたかっただけ。
ただ一つのお願いが誰かのプライドを傷つけるなんて、思っていなかった。
私の伝え方が悪かったのだろうか。
相手が何に対しプライドを持っているのか、気遣い不足だったのだろうか。
そんなことを延々に考えていたら、面倒だなって感じた。

子供の頃のように、
「ありがとう。」「ごめんね。」
って誰が相手であろうと皆が素直に伝えていたあの頃の方が
一番コミュニケーションを上手にとっていたと思う。

なんでかな。こんなに苦しくなったのは。
悪い方向へ働いているプライドなんて無ければいいのに。

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