重いご当地マグネット
ご当地マグネットにおいて、重さには特に意味はありませんが、それにしても持った感じがあまりに重かったので、せっかくだからご紹介。
タイトル写真にしたこのご当地マグネットについて。
2021年4月小田急海老名駅との隣接地に開館した、ロマンスカーミュージアムのオリジナルグッズです。ミュージアムとキティちゃんのコラボ商品。マグネットは全8車両分があってそのうちの一つ。今は引退済みの20000系という白×水色の車両。
「1991年に登場。"Resort Super Express" 、略して「RSE車」と呼ばれる車両で、それまでの特急ロマンスカーの特徴であった連接構造や前面展望席は採用されず、2階建て車両やグリーン席を設置するなど、それまでの小田急ロマンスカーの仕様からはかけ離れた車両となった。」-wikipediaより
だそうです。バブル期に計画されたため豪華観光仕様ですが、その後のバブル崩壊で、日常仕様としては普通席が少ないなどでかえって扱いにくい車両となり、引退が早まってしまったのだとか。2012年引退まで21年間の短い運用でした。
キティちゃんの方は、白い制服を着ていますが、これは2018年3月に導入された4世代ほど後輩の新型ロマンスカー70000形("Graceful Super Express"、略して「GSE車」)の小田急新制服として発表されたものです。デザイナーはコシノヒロコさんの娘さん、小篠ゆま(YUMA KOSHINO)さん。
背景はどこかの駅構内にも見えますが、実はロマンスカーミュージアムの車両展示室ロマンスカーギャラリーです。
おそらくですが、この開館前のイメージ画像をマグネットデザイン用資料として用いたのでしょう。実際にここに展示されているのは、左から3000系SE(1957年)車、3100系NSE車(1963年)、7000系LSE車(1980年)という旧い車両になります。そこにドンと20000系RSE車を置いたデザイン。
で、重さの話ですが、もともと比重の重いポリレジン製で、さらに製作者の立体魂が旺盛だったからということになります。
向かって左側は、壁をずいぶん手前まで再現したせいで分厚い。中央部に奥行きのある風景をマグネット化すると、得てして端が厚くて重くなります。なおマグネット側面にまで壁の模様を刻んでいるのは作り手のこだわりです。そして、キティちゃん。立体的ではなく、もはや立体のキティちゃん。あなたの頭がかなりの重量化の原因になっています。
右側は右側で、ロマンスカーの飛び出し感がすごい。キティちゃんに負けじと前に出ています。これも重さの理由。
よく見ると、電光板による「はこね」号の文字や、ワイパーまで再現されている造り込みの細かさ。
裏側はこうなっています。多くのマグネットは、マグネット本体にむき出しの磁石を接着してあるだけですが、これは磁石埋め込みタイプ。そこも、厚みを増して重くなっている原因ではなかろうかと。自重でずり落ちないよう磁石も大きめのが入っているはずです。
さていよいよ、重さを量ってみました。
その前に、まずは標準的なポリレジン製ご当地マグネット。
58g。
多くのマグネットは、軽くて30g~重くてもせいぜい70gです。
そして当のマグネットはというと、
気持ちよく、ぴったり100g。ロマンスカーマグネットは全8種類と書きましたが、他のも95g前後で、所有している中ではこの20000系が最重量でした。別のマグネットもいくつか量りましたが、やはりロマンスカーシリーズが圧倒的に重いです。
100gというと、
・水100ml
・ヤクルトY1000
・単一乾電池
・コンビニおにぎり
・生卵2個
・玉ねぎ半玉
みたいな感じです。壁面に磁力だけで貼って飾るのに、うっかり外れて足の上に落とすと怪我するレベル。ただし重さは標準の2倍でも、お値段据え置きの550円。
まとめますと、重さの要因は、
・中央部に奥行きがあり両サイドが厚い
・キティちゃんの頭がデカい
・ロマンスカーも負けじと前に出てデカい
・磁石埋め込み式で全体に分厚い
というわけでした。
(だからどうした。)