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私たち夫婦をサポートしてくださった全ての皆様へ

>>>「わが為すこと、我、知る」より続く

―2015年12月28日・Facebookに記載―

 かねてから在宅療養中だった妻は自らが望んだように私の腕の中で永遠の眠りに就きました。
最期まで苦しむこともなく、その安らかな寝顔は、あらためて惚れ直すほどの美しさでした。

私にとって彼女の存在はあまりにも大きく、今はたとえようもない悲しみに打ちひしがれておりますが、いつの日かまたきっと笑顔を取り戻して皆様にお会いすることをお約束します。

これまでの皆様のご厚情に心より感謝申し上げますとともに、ご家族おそろいで健やかに新年をお迎えになられますようお祈り申し上げます。

平成27年12月28日

大西信弥

※なお、故人の遺志により葬儀告別式は執り行わず、年末年始は夫婦二人で新年を祝うつもりだった思い出の地を巡礼する予定です。

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―2015年12月30日・Facebookに記載―

 妻の逝去があまりにも早く、気持ちの整理もつかないままにご案内した文章をご覧くださった方々から、早々にお悔やみのお言葉を多数頂戴しています。

この場をお借りして、あらためて心より御礼を申し上げます。

とくに、長きにわたって、共に汗を流してきた社員スタッフの皆様には、これまでのご尽力に対して、衷心より感謝し厚く御礼申し上げますとともに、今回の顛末を直接ご報告出来なかったことをとても心苦しく思っています。

各方面から、今回の企業買収の是非については色々なご意見があるのは承知しておりますが、短い間だったとはいえ、特に今月に入ってからは、24時間一時も離れることなく、食事の用意やお風呂やトイレの介助、最後はおむつの交換等など、本当に濃密な時間を過ごすことができ、自身の選択が間違っていなかったと、あらためて確信しているところです。

(その反動で、息苦しいほどの喪失感に苛まれておりますが…)

11月末に、突然のM&Aを発表した直後、当社社員から本当に心暖まるメッセージを頂戴しました。

副社長を務めてきた妻が、「私達がやってきたことも間違ってなかったんだね^^」と、重い荷物を下ろしてホッとした表情で語った日のことを忘れることは出来ません。。

私達夫婦をサポートしてくださった全ての方々に、社員御当人の承諾を得て、その文章を下記に貼付し、当座の近況報告と致しますm(__)m

大西社長様
副社長様

突然のメール、失礼します。

先日のMTGでのお話の直後、あまりの事の大きさに、社長に何もお話しすることができなかったので、どうしても感謝の気持ちを伝えさせて頂きたく、メールを送らせて頂きました。

2年前、息子の足の怪我療養の為前の会社を辞め、次の就活で望んだ事は3つ、トラックに乗る仕事がしたい。息子が夢を追うための学費を自分の手で用意したい。そして、子どもの自立が目の前に来ている今、子どもが離れても自分の居場所と思えるような、少しずつ家族のようになっていける会社がいい。そう思っていました。

実際には女性では~と断られる事が多く、ダイシンであっさりと受け入れて頂いたことにはすごく驚きました。
それどころか、資格を取らせて頂いたり、事務の仕事や教育、介護、志信会での活動や人前でのスピーチ、英会話。今まで行ったことのないお店でお料理をご馳走して頂いたり、本当に特技も能力も何もない私を受け入れてくださり、色んな経験をさせて頂いたこと、本当に感謝しています。

そして社長と副社長がお2人でいる時の姿や空気感がとても好きで、社長の言葉に怒ったような言葉を副社長が返していても、それすら楽しそうで、いつもお互いを思いあっているのが伝わり、私はよく子どもや親しい友人に「今の会社の社長夫妻がすごい素敵で!」なんて話をしていました。

お2人を見ていると、恋愛や再婚に対してだけは後ろ向きだった私も、もしいい出会いがあれば、前向きにいこうかななんて思えるようになりました。

いきなり社長が変わると言われて、かなり動揺はしましたが、今大変な状況でそれどころではない中で、会社みんなの為に考えに考え抜いて今の形を最善と思い決められたお2人の想い、社長は不義理と言われましたが、私は全くそうは思いません。
社長と副社長が一緒にいる姿が好きだった私は何より副社長を1番に大事にすることを選んでくれて、すごく嬉しいです。
会社の今後の心配はしていませんし、新しい形に不満や反発はありません。でも、それでも、この会社が大西社長と副社長の会社でなくなることがただただ淋しくてしょうがありません。

以前、副社長に夢は?と聞かれたことがありますが、私はダイシンに入社したことで、どれも小さいですが、好きなドライバーの仕事。子どもの教育費。家族のように思える信頼できる会社の仲間、自分の居場所。と望むものはすべて頂きました。
なので、これからは若い子たちにも何かを与えていける人間になりたいと思っています。
お2人から頂いた数々のことは、一生忘れませんし、この経験を今後も活かしていきたいと思います。

入社してまだほんの2年弱でしたが、すごく濃い時間でした。
本当に本当にありがとうございました。

長々と一方的なメールを、大変失礼致しました。
そして、改めて今後もよろしくお願いします。

「ファミリーヒストリー」に続く>>>

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