書評:ジェフリー・ムーア『キャズム』

現代マーケティング戦略の古典的名著

もう15年以上前の著作なのだろうか。
当時ハイテクマーケティングにおけるバイブルとして崇め奉られたビジネス書の世界的ベストセラーである。

※ビジネス書、殊にマーケティングなるデジタル進化が著しい領域において、15以上前の著作を紹介することに果たして意味はあるのか、非常に疑わしいところであるが、昔運営していたブログからの再掲記事ということでご了承いただきたい。

実はビジネス書などできれば読みたくなく、読むのは苦痛なのだが、私の仕事柄こうした著作も読んでおかないとビジネスできない部分が多分にあったため、それなりに有名なビジネス書は今も昔もそれなりに流し読みするようにしている。本著はその中ではまあまあ読み応えのあった部類である。

製品ライフサイクルにおいて各層に存在する溝(キャズム)を、その溝毎に如何に乗り越えていくべきかが理論化、体系化されて説明される。マーケティングにおけるフレームワークを提供していることが、本著を名著たらしめる理由の一つなのだろう。

おそらく、ハイテク業界の経営に携わる人は知っておかなければならない内容だろう。というか『キャズム』はもはや常識と化している。

そうした一般論はさておき、私が「そうだな~」と共感したのは、「キャズムを越えるときに必要となるのは、限られた情報に基づく直感、決断である」という点であった。
それから、ここは行間読みであるが、本著にはロングテールビジネスへの含みと捉え得る記述がなされている部分があり、ここは興味深い。

以上。

「・・・え?そんだけ?」

ハイ。そんだけ。だって読んでてつまんないんだもん。

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