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2020年の学び【仕事(実践)編】

この1年間は、マーケティング、セールス領域のITに関わる機会が増えました。当初は、大量の問い合わせをさばき続ける日々でしたが、徐々に、課題や問題の相談もいただくようになり、全社視点での取り組みに触れるられるようになってきました。

経験の棚卸しということで、4つの観点で振り返ってみます。

1. 組織の前提を把握し、最適なコミュニケーションを選択する

組織の課題はコミュニケーションだ!…と、いってしまうのはあまり好きではありませんが、仕事や役割、立場が異なればもっている情報も異なりますので、情報をやりとりするコミュニケーションに問題が出るのは当然のことです。

組織の文化や構造によって異なる前提を把握し、最適なコミュニケーションを選択するよう心がけました。

知らなければ、蓋を開けてみなければわからないので、「一発勝負ではない」「やりながら勘所を掴む」の心構えが大事だと思いました。

◎関心のあるテーマが違う
・マーケティング、セールスチームは自らの仕事や問題に関心
・経営チームは将来の数字達成、問題解決に関心
(対応例)データベースの設計や業務/システム間の連携に興味がない人にも、構造を理解して利用してもらえるよう、噛み砕いて伝える

◎やたらと工数に気にする
・新しくデータを取りたいけど、仕事量を増やしたくない現場
・RPAを入れれば、工数負担なく実現できるのでは?という思いつき
(対応例)新たな取り組みには、一定の作業が発生することを知ってもらい、データが必要な人を主軸として作業してもらう

なお、コントロールしようとすると余計な衝突を生んでしまうので、

①知ってもらう
②理解してもらう
③動いてもらう

という感覚でコミュニケーションをとるのが良さそうです。

2. データI/O(業務フロー)を描く

「現状を正しく把握し、共通認識を持つ」ために、積極的に絵を描くようにしています。自分なりに、業務やシステムの理解というのは、①分解すること②つなげることの2点だと思うので、同時に満たすフローを描きます。

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・業務はどのような流れか?
・いつ、誰が、データを入力/出力するのか?
・データ入力に必要な前工程/後工程の作業は?

「フロー図を使って何をするか?」によって、人物(アクター)や時系列、データの持ち方などを詳細化するとよいでしょう。自分の整理のためであれば、手書きでも十分なくらいです。

3. 業務やシステム、連携のクセをとらえる

少し、ITシステム寄りの細かいポイントを。システムには仕様が存在し、連携にも影響します。「何のためのシステムで、どのような特徴があるのか」については、正しく認識をしなければなりません。※契約プランによってできることも変わったりするし

例)
・項目を空白の値で上書きできない(Pardot<->SFDC)
・システム単体では履歴情報を持たせられるが、連携先には最新のデータしか格納できない(Zuora->SFDC)

…とはいえ、すでに導入/運用されていて、当時の担当も不在なんてことはザラにあること。僕は問い合わせで問題を知り、都度調査して返答する…なんてことをしながら理解を進めていきました。

Email Preference Centerの機能を導入するぞ!ってときは、最も苦労しました。Pardot(SFDC)のヘルプ記事もわかりにくかったりするので、慣れるまでは時間がかかります。

そんなときのためにも、ベンダーやインプリメントパートナー(システム導入時のパートナー企業)と仲良くしておいたほうがよいかもしれません。

4. 経営/ 管理指標(ETL/DWH/BI)

最後に、経営や管理指標について。ここは勉強中なので、メモとして。

まずは、目的に立ち返ること。何のためのデータで、それをどう集めるか?を明確にすべきです。

目的:何のためにデータを取得するの?
仮説:データから言えそうなことはなにか?
分析:データからどのようにして意味合いを導くか?(比率?傾向?)
蓄積:誰が、いつ、どこに、どのようにデータを蓄積するか?

「とりあえず集めてみて、データの有用性を評価したい」という場合は論外です。仮説をもとに、データは集めるクセ付けを徹底したいところです。(または、独立したデータベースとしてGoogleフォームなどで集めるのもよいかも)

また、Salesforceは時系列でのデータ管理が苦手です。特に、オブジェクトを横断するようなデータ分析については、ThirdPartyのBIツールやDWHなどを駆使する必要があると思います。

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※ETL/ DWH/ BIの違いは以下の記事で概要を理解できます。

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引用:https://it-trend.jp/bi/article/bi-as_dwh_etl

ユーザのニーズはレポートビュー(BIツールの領域)ですので、裏側でどのようにデータを集め、蓄積しているかの構造(ETL~DWH)に興味を持ちません。なので、データ分析に理解のある人に協力を願うか、ベンダーと協力して説得材料を集めるか、データ分析の勉強会に参加して自力で説得するか…

いずれにせよ、どのような課題や目的があり、どれだけ力を注いでデータを蓄積、分析するのかを明確にしなければ、組織の方向性を揃えるのは難しいと思います。

おわりに

あらためて、たくさんの新しいことにチャレンジした1年でした。初めて過ぎて、何も知見がなく、苦しい時期もありましたが…なんとか、無事、健康に過ごせました。

自分の次のステージでも生かせるようにがんばります。