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"カメラは、撮る人を写しているんだ。"ワタナベアニ著 


②好きな人に撮影してもらった写真


①新聞社の人が撮影してくださった写真

どちらも自分だが、こんなにも表情が違うとは。

『カメラは、撮る人を写しているんだ』
この一言に尽きると感じました。

好きな人に、せっかくだからと撮ってあげると撮ってくれた写真。
新聞社の方が、撮ってくれた写真。

撮られてみて分かった。
撮影する人の自分への感情が。

写真をみて分かった。
その感情が写真に映っているのが。


カメラを乗り換えるの辞めました

もし、五十万円手が手元にあるとしたら、
五万円のカメラを買って、残りの四十五万円で旅をするといい

P.77


今持っているカメラから新しいカメラに買い替えるのを辞めました。
新しいカメラを買うより、旅費に使おうと思えました。


一緒にインドを旅した富士フィルムのXS-10


APSセンサーがどうかとか考えることより、
どこの旅しようか考えようと思います。


ボクは撮りたい物を撮っていたかな?

写真というのはカメラを向けている人じゃなくて、
撮っている人の人格を写っているんだ。

p.128

写真は世界からの選択だ。
撮りたいと思わなかったら絶対に撮ったらダメなんだよ。

p.123

この人を自分のカメラに閉じ込めたいかどうかだけを考える。

p.124


南インドの学生の旅行

たくさんいる学生の中から、
いい顔している子だけにピントを合わせた。

これでよかったんだと思えました。

勝手な空気を読んで、1人をチョイスせずに撮影した写真。

やっぱり、見返しても、
ボクは1人をチョイスした写真の方がいいな〜って思えました。


ボクはナニを写真に収めたいのか?

ポートレートは『写っている人が八割』だということ

p.190

写真が選択の芸術であるのなら、映るべきモチーフを選んだ段階でほとんどの作業が終わっていると思っていい。

p.190

自分のカメラの前に立ってくれているということに感謝するんだ

自分が撮りたい人は?
自分が撮りたい光景は?

『カメラで写真を撮りたい』
ではなく、
『〜を写真におさめたい』

それを叶える為にカメラがあるんだなと理解できました。

インドのアユルベーダの施設で出会ったドイツ人ご夫婦

このご夫婦は、1週間ほど、アユルベーダの施設で一緒に過ごした。

本当に素敵なご夫婦で、
絶対にカメラに収めておきたいと思い
写真を撮らせて頂いた。

自分が撮りたいという感情はこの写真を見ると、思い出す。

ワタナベアニさんが書いてはる事はこういう事なのかな〜?


パートナーに見せる表情

撮った自分が同時に写っている写真は問答無用にいい写真だと思う。

p.206

自然さは『カメラを向けられているという、ほんの少しの緊張感』が残っているものかもしれない。

P.208

自然な表情とは家族が一番長く見ている顔、その人が隣でテレビを見ているような顔だと思っている

p.208


ガールフレンドに撮影してもらった彼


ボーイフレンドに撮影してもらった彼女

パートナーに見せる表情
パートナーにしか撮れない写真。

ボクが撮影させてもらった2人

やっぱり何処か初対面に人に対する緊張感が
この写真にはあるんだろうな〜


家族や友達やパートナーにしか撮れない写真があるように、
他人にしか撮れない写真があるのだろう。


他人の満足を想定した創作物は貧しい

p.85

写真を撮る時に、ついついインスタに投稿して、
いいねがたくさんもらえるかな?と思って
写真のシャッターを切ってしまう事がある。

他人の評価を気にしてしまうと、人の目を気にするような
『うまくてダメな写真』を量産してしまうと言っている。

『上質な唯一の水を探す能力と、型と、冷蔵庫を持つ写真家』
になる事ができれば、
文京区で撮ろうが、ニューメキシコで撮ろうが、小石川で撮ろうが、
同じ視線を持った写真という概念の氷ができる。
それが個性というものだ。

P.53

自分が好きなものを好きなように撮る。
自分が思ったように撮れなかったら、できるように技術を学ぶ

p.268

ワタナベアニさん、こんな素敵な本を書いて頂きありがとうございました。






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