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世界一周物語第11話 〜微笑みの国ミャンマーへ〜

少年の次なる目的地は微笑みの国ミャンマー。

ビザの申請に、外国人の陸路の入国は禁止された国。

心のワクワクと、不安が入り混じり、いざ入国。

少年に待ち受けていたのは”更なるアクシデント”だった。

では、本編どーぞ。


アウンサンスーチーさんの出身国ミャンマーへ

僕は、バンコクからミャンマーへ向かう飛行機に乗っていた。
タイとミャンマーは隣接している国ではあるが、陸路では移動できない。
だから、少年は飛行機で移動することに。
そして、帰りの航空券を持っていないと、入国できない国だった。
ビザも申請した。
今まで行った国とは少し違って、国としてまだ観光客を大きく受け入れてない国ミャンマー。
すごく、心躍った。

ミャンマーの首都ヤンゴンへ到着。

宿探し


夕方の到着だった。そこから宿を探す。
僕は何軒か回ったが、ホテルみたいな所しか探せず、どこも高い。
そして、やっと見つけた安宿ではあったが、満室とのこと。
夜になっていて、この宿を逃せば、他に安宿を見つけるのは難しいと思った。

そこで、なんとか泊めてもらえないかと頼み込んだ。
そうすると、屋根裏であれば、いいよと、泊めてくれた。
ラッキーと思う少年ではあったが、部屋に通されて驚愕。
めちゃくちゃ臭い。生乾きのタオルが干してあって、その匂いがして、いる。
まあ、仕方がない、と思って、電気を消して、目を瞑る。
そうすると、次はネズミがゴソゴソとする音。
布団も生乾き。何かムズムズしてきた。
夢を見かけたら、体がムズムズして起きる。
それの連続で朝を迎えた。

GOOD BYE ボクのケータイ!!!

次の日の朝、この不快感No,1の宿に別れを告げ、移動する事に。
僕は行きたいところがあった。北上した。
ミャンマーは電車が通っていて、昼頃出発して、目的地には朝につく。
つまりは、電車の中で寝るという事になる。
寝台列車ではなく、日本で言う普通列車で寝る事になる。
迎え合わせの四席シートだった。しかも隣にも、前にも人が座っていて、4席が埋まっていた。
これで一晩過ごすのかと思うと憂鬱だった。

この電車で少年に悲劇が襲った。
少年に隣に座っているミャンマー人達が優しくしてくれた。
そして、何か和やかな感じだった。

だんだんと、暗くなり、夜になった。
こんなギュウギュウな状況でも眠くなり、ケータイをリュックにしまい寝落ちした。
そして、僕が起きた時には、前の人がすでに降りていて、隣に座ってる人は僕と一緒の駅のお降りた。
そして、電車を降りて、宿を探そうと、リュックからケータイを取り出そうとした。
探せと探せと、入れたはずのケータイがない。
そう、僕は寝ている間にケータイを盗まれてしまったのだった。
最悪だ。僕がケータイをリュックの入れるとこを見ていて、寝ている間に盗まれたのだろう。

愕然とする。カメラの続き、ケータイもヤられてしまった。

日本に初めて帰りたくなった日


不注意だった。僕は旅へ出て3ヶ月が過ぎようとしていただろうか?

初めて、日本に帰りたくなってしまう。
頻繁に家族や日本の友達に連絡を取ることはなかったが、
いつでも連絡を取れるという安心感があった。

 知らず知らずのうちにケータイに依存している自分がいた。
その安心感がケータイにはあったのだ、ケータイがなくなってしまい、一気に寂しくなってしまった。
ここにきてホームショックで、宿で一晩中泣いた。

それでも旅は続く。


ケータイを盗まれたショックからこの街から離れたくて、
次の日にすぐに移動する事にした。
電車に乗るために、駅に行く。
そして、電車を待っていると、なんと昨日僕の横に座っていた人がいた。

しかも、バックのチャックの隙間から大量のお金が入ってるのが見えた。
僕は思った。僕のIPHONEを売ったその金だ、とピンときた。
今振り返ると、そうとは限らないが、当時の少年は頭に血が昇っていた。
その男をとっ捕まえて、近くの交番まで、その男を連れて行って、警察官に説明した。
英語もほぼ伝わっていなかったが、大体のことは伝わっていたと思う。
今振り返ると、危ないことをしたな〜と。
もし、その男がナイフや鉄砲を持っていたら、ヤられていた。

そして、ここからケータイのなしの旅が始まるのだった。

後に振り返ると、ケータイのなしでよかったな〜って思う。
ケータイがあると、人に聞くのではなく、ケータイに聞いてしまう。
全てがケータイで解決してしまう。
ケータイがやられたのは、偶然のようで、少年にとって、必要だったんだと思う。『あなたはケータイのない旅をしなさい』との事だったんだと思う。

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