見出し画像

それぞれの選択で、今ここ

このブログは奈比賀の有志数名で運営していますが、今回は地域おこし協力隊として仲間に混ぜてもらっているスエが、少しだけ長めに書いてみます。

私は、東京で長く暮らしてきて趣味も特にありませんでしたが、地元青年会の人たちと地域の祭の準備をするのは本当に好きでした。こまごました工作とか、ちょっとした絵を描いたり、文字を書く、といったことが大好きなので。そして、
地域の小さな祭りでも子どもたちはめちゃくちゃ楽しそうにしていて、それを見るもの嬉しかったし、地元に顔見知りが増え、道すがら挨拶できたりする日常にほっとできました。

東京の神社の祭準備の風景

東京から引越して高知で暮らすことになり仕事を探している時、この青年会みたいな仕事があるといいなぁと漠然と考えていたところ、安芸市の地域おこし協力隊の求人を見つけて応募しました。思いがけない速さでことが進み、今年3月に着任しました。仕事内容の説明を受けた時、「基本、勤務先は市役所だけど時々、
“ナビカ”地域のお手伝いもお願いします。」って感じで言われたのが奈比賀との初めての出会いでした。
「“ナビカ”...っいい響きだなぁ」と素直に思いました。

奈比賀について妄想していたわたくし

そこから約半年が過ぎ、奈比賀の暮らしについて教えてもらいながら、住んでいる人たちの個性にも少しずつだけど触れられるようになってきました。

「奈比賀の奥田瑛二」とわたしが勝手に思っている(若い世代は奥田瑛二が分からない…)Hさんは、柚子と“吟の夢”という酒米をつくっています。
“吟の夢”は、同じ安芸市内にある有光酒造で「安芸虎 入河内(にゅうがうち)」というお酒になります。日本酒を飲むのが苦手なHさんでも、このお酒は本当に美味しいから作ってよかった、と思えるそうです。(収入源としては弱いけど…)
人付き合いが得意ではないほう、といいながらも集落の活動には都合があえば参加してくれる、とても頼もしい存在です。

7月、暑いさなかの作業の様子

Yさん夫婦は以前京都に住んでいましたが、子どもが産まれ、奥さんの故郷でもある奈比賀の自然のなかで子育てしたい、と一家で引越しを決意したそうです。いまは、2人とも車で15分ほどの街でお勤め中。
7月に明るいYさんの声がけで公民館の前でBBQがありました。なかなか顔を合わせる機会がなかった若い世代の交流のきっかけを作ってくれました。

BBQのチラシ

Kさんは、高知市に住んで仕事をしながら、月に何度か出身地の奈比賀に通っています。彼女も柚子と米を作っていますが、米は自家用です。収穫した米は小袋に分け、お姉さんがデザインした可愛いシールを貼って友人にプレゼントしたりもするそうです。青いつなぎとピンクの帽子の作業姿が、なんだかとてもオシャレで…憧れてしまうスタイルなんだなぁ。本人は「全然オシャレじゃないー」と笑いますが。

柚子畑の草刈り中

奈比賀にはおよそ50世帯が暮らしているので、もちろんみんなのことを書くことはできませんが、それぞれの小さな選択が積み重なって、今ここ奈比賀に集まっていて、この仕事を選んだ自分もそこに混ぜてもらえているというのは、なんだかすごく貴重なことだな、と日々感じています。

公民館館長が企画した四国電力の見学会
みんな真剣!

#あの選択をしたから


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?