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【旧石器時代の表現方法】人の不安のあり方を知る

旧石器の芸術というか表現について


この時代の芸術は生活と密着していた。

有名なものでいうと
漠然とした女性の象徴を表現した
ヴィレンドルフ出土の「女性像」、

狩の様子を端的にかつ特徴を正確に捉え表現した
ラスコー洞窟の「ビソン」などがある。

彫刻や絵に表現されたものは
呪術や信仰の対象として利用されていたという。

これらは全て身近な対象である
動物や人を表現するという目的がある。
明確な目的のもと表現されているのである。

だからこそ対象の特徴がよく捉えられ、
見た者が実感を得られる生々しさのある表現が表れているように思う。

この表現から


存在しないものを存在するものとする事で安心したい。
そんな人の不安のあり方が表れているなと思う。
この時代のみでは無いと思うけれど。

科学なんてものがない時代にあったのは、
得体の知れない対象を得体のある対象とするための呪術の世界だった。

漠然としたものへの恐怖心を取り除きたいという感情が人間にはある。
不安は「明確な対象をもたない怖れの感情である」と定義されている。
昔から人間はこの不安と闘いながら生きている。

だから宗教があるのだと思う。
旧約聖書の神を可視化してはならないこと、
仏教における仏像の存在。

不安があるのは当たり前のこと。
不安がない状態が当たり前ではないということ。
不安を最小限にするために人は学ぶし知ろうとする。

不安と向き合う


現代を生きる私たちも常に不安と闘っている。
なんとなくある将来への不安。
他人の感情が分からない不安。

人の数ほど感情があるし考えがある。
形の無い人の感情を昔から
解明しようとする人たちがいる。

他人の感情に寄り添うこと、つまり共感することは、
自分では得られなかった感情を知ることにも繋がる。

そう考えると他人の話を聞くことそして共感することはそう悪い事ではないように思う。

つらつらとまとまりのない文章を書いてしまった。
また何か自分の中で新しい発見があれば
この内容についてもう少し深掘りして書きたいなぁ。

▼参考文献
高階 秀爾,美術出版社,増補新装 カラー版 西洋美術史

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