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最近読んだ本(フランソワーズ・サガン)

愛は束縛
ヴァンサンが透明の何かからもがいてぬけだそうとする様が印象的。
ユラユラと漂っていた何かが急に意思を持ったように葛藤する様が
ドラマチックではなく淡々と進んでいった、
女性陣がドラマチックで感情の揺れが大きくて、、、。
香水の香りとすみれの香り。一体彼女の香水はどんな匂いだったのだろう。
娼婦のような香りなのか、金持ちの香りなのか。。。
終わりは突然やってきて。
突然だけどそうなることは事前に予想されていたような。
彼の人生はどうなっていったのだろう。
後悔したのか。
自由になったのか。

愛をさがして
一日に人生が詰まっていた。友達、愛人、かつて愛した人、妻。
なんだかすべてが空々しいようで、
すべてが愛に満ちているようで、
かつて狂おしいほど愛した人というのはいつまでたっても
忘れられないものなのだろうか。
愛というのは難しい、。
人とのつながりは時にめんどくさく、ほうってしまいたくなる時もある
特に辛いときなんかは全てが敵にみえてしまう。
人の感情や愛というのは、状況によって簡単に揺れ動いてしまうものなんじゃないかと感じた。
一人でホテルの部屋に寝転ぶ幸福を想像したら
思わず笑みもこぼれてしまう

ある微笑
南仏の甘ったるいような暑さ、恋。
若い女性が年上の紳士的な男性に心惹かれる
この現象には一体どんな名前がついているのだろうか。
人生に退屈した少女が女へとなっていく
この時期の何とも言えないあの感情がたまらなく愛おしい。
少し影のあるような、ミステリアスな
それでいて紳士的な年上のMonsieurにあらがえる少女はいないだろう。
海風の匂いや、煙草の煙
南仏のホテルの一室へといざなってくれる。
ゆったりとのんびりとほの悲しくもあるのに
キラキラと輝く太陽のイメージが頭を離れない。
体の関係の二人。
Netflixやお酒じゃない
ソーダのような爽やかさがそこにはあった。

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