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アダム・スミス『国富論』2(2024年6月25日)

昨日から本格的に読み始めた『国富論』。もう一つ特徴的なところがある。それは進歩史観だ。アダム・スミスは分業が生活をよくしたと信じている。しかも未開の地域と発展した地域があり、発展した地域は富を多く持っているという。ここで富とは財やサービスの豊かさのことだ。とはいえそうだとすると、まあ発展していると財、サービスは多いかもしれない。

現代では進歩史観はどうも分が悪い。とはいえ、一定の納得感があり、進歩していくと考えるのはわかりやすさという最大のメリットがある。ここは古典であるということを思い出し、時代はやはり変化しているのだと理解しよう。

また、論理的な文章構造も特徴だ。アダム・スミスはまず定義から始める。そして順次、論を進める。長い本なのだけれど、そのせいもあって、構造さえ理解すれば、何とか読める。しかし長いのは変わらないので大変は大変だ。

第1篇、第2篇が理論的な部分、第3篇、第4篇が経済学史、第5篇が経済政策論という構成になっている。だからまずはアダム・スミスの理論を理解するために第1、2篇を頑張って読み通そう。しかも理論なのだから、身につけてしまえば、応用が効く。

(続く…)

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