488: Simon and Garfunkel / Old Friends - Bookends Theme (Reprise)

「オールド」つながりで、S&Gの曲を選びました。
サイモン&ガーファンクルが1968年にリリースしたアルバム『ブックエンド』(US1位/UK1位)のA面は、短い曲が組曲を構成していました。
そこで歌われているテーマは「アメリカの現実」。
代表曲は、「アメリカを探しに来たんだ」と歌われる「アメリカ」ですが、個人的には、切れ目なくつなげられた、A面ラストのこの2曲を推したいところです。
公園のベンチに座った2人の老人を「ブックエンドのように」と表現し、そして「70歳になるなんて、怖いくらい奇妙だ」と歌っています。
この曲を書いたポール・サイモンは、当時まだ26歳。何とも達観しています。
S&Gと言えば、ギター1本の伴奏で、2人のコーラスが美しいフォーク・デュオ、というイメージがありますが、この曲の後半は、分厚いオーケストラが入り、しかも時折不協和音を奏でるなど、かなり「プログレッシヴ」なサウンドになっています。
そして、不穏な空気感を残したまま、最後の曲を経て、A面が終わります。
このアルバム、シングルヒット曲ぞろいのB面も良いですが、ちょっと地味に感じるA面こそが、ポール・サイモンが本当に作りたかった作品なんじゃないかなぁと思います。

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