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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2021年3月の記事一覧

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088: Patti Smith / Frederick

ブロンディのデボラ・ハリー同様、NYパンク・シーンを牽引した女性ミュージシャンがパティ・スミス。 彼女の代表作と言えば、「グロリア」を収録した1stアルバム『ホーセス』や、ブルース・スプリングスティーンと共作した「ビコーズ・ザ・ナイト」を収録した3rdアルバム『イースター』を挙げる人が多いと思われます。どちらも名盤! なのに、4thアルバム『ウェイヴ』収録の「フレデリック」を取りあげているのはなぜか? 単に、アルバムのプロデューサーが、私の心の師匠、トッド・ラングレン先生だから、それだけです(笑)。 まあ、話題に上がることが少ないアルバムですけど、個人的にはよく聴いた、愛着のある作品です。

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087: Blondie / Call Me

ロック・ファンにとって、「コール・ミー」と言えば、やはりブロンディでしょう。(「いや、デニス・デ・ヤング!」と思った方はマニアックw) 映画『アメリカン・ジゴロ』のテーマ曲として1980年にリリースされたこの曲は、US1位(6週)/UK1位という、バンド最大のヒット曲となりました。 NYパンク・シーンから登場したバンドですが、ガレージ・ロックのみでなく、ポップ、ディスコ、ラップ、レゲエと、実に幅広い音楽性を示したバンドでした。 それにしても、この曲といい、ザ・ナックの「マイ・シャローナ」といい、オクターヴで上下するフレーズには、一度聴いたら耳から離れない、強烈なインパクトがありますね。

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086: Chris Montez / Call Me

トニー・ハッチの代表曲として、「ダウンタウン」と並んで外せないのが「コール・ミー」。 元々は、「ダウンタウン」同様、ペトゥラ・クラークが歌っていて、軽快なアップテンポが心地良い、最高のポップ・チューンなんですが、シングル・リリースしていない(EPでリリース)せいか、あまり知られていないようです。 この曲を最初にヒットさせたのは、クリス・モンテス。 1962年に「レッツ・ダンス」が大ヒット(US4位/UK2位)した後は、鳴かず飛ばずでしたが、1965年にA&Mに移籍して最初のシングルとなったこの曲がUS22位のヒットとなり、見事カムバックを果たします。 これぞ「イージー・リスニング」と言えるポップ・サウンド。ロック・マニアからはシカトされそうですが、個人的には好きです。 ちなみに、「レッツ・ダンス」は、ラモーンズがデビューアルバムでカバーしていた、あの曲のオリジナル。クリス・モンテス自身も、元はロックンロール畑の人でした。

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085: Petula Clark / Downtown

「ダウンタウン」と聞いて、洋楽好きの人が思い浮かべる曲は、トム・ウェイツ「ダウンタウン・トレイン」か、この曲ではないでしょうか。 この曲の作者、トニー・ハッチは「イギリスのバカラック」の異名をとるソングライター。 60年代中盤は、ペトゥラ・クラークとのコンビでヒット曲を量産しました。その中でも、UK2位/US1位と最大のヒットとなったのがこの曲。曲名を知らなくても、ほとんどの人が聴いたことがあるのではないでしょうか。 ちなみに、UKで2位どまりなのは、ビートルズ「アイ・フィール・ファイン」が5週間1位に居座っていたためです。まあ、相手が悪かったと思うしかないですね。 ペトゥラ・クラークは1932年生まれ(現在88歳!)ですが、今でも女優・歌手として現役で活動しているようです。 敬意をこめて「イギリスの森光子」の異名を贈りたいと思います。

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084: シュガーベイブ / DOWN TOWN

竹内まりやの夫は山下達郎。説明するまでもなく、日本のポップミュージックの大御所でございます。 そんな彼のキャリアのスタートがシュガーベイブ。1975年に、この曲と、アルバム『ソングス』を同時リリースしてデビューしています。 グループは翌年に解散してしまいますが、洗練された作品のクオリティに加え、大貫妙子・伊藤銀次が在籍していたこともあり、今では『シティ・ポップの先駆者』としての評価を確立しています。 私、この曲を聴くと、条件反射で『オレたちひょうきん族』を思い出してしまいます。エンディングにEPOのカヴァーが流れていましたね。 歌詞の通りに、「土曜日の夜はにぎやか」でした。

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083: 竹内まりや / マージービートで唄わせて

1960年代の前半、マージー川の流域で活動していたバンドが奏でたビート・ミュージックが盛り上がりを見せます。筆頭格は、もちろんビートルズ。それらは「マージー・ビート」と呼ばれ、世界中で大ヒットとなります。 その波はイギリス中に広がり、イギリス出身のバンドによる「ブリティッシュ・インヴェイジョン」となっていきます。 と、まあ、教科書的に書かれることですが、これ以前は「イギリス⇒アメリカ」という音楽の流行の流れは存在しなかったというのが、今となっては、ちょっと信じられないですね。 そんな世界中を巻き込んだマージービートへの、そしてビートルズへの愛を歌った、日本代表と言っていい名曲がこちら。 泣ける歌詞も、唯一無二の存在感の12弦ギターも、間奏のチープなオルガン・ソロも、軽やかなコーラスも、全部好きです。

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082: The Stone Roses / Mersey Paradise

ニュー・オーダーの出身地マンチェスターと、ザ・ラーズやライトニング・シーズの出身地リヴァプールを結んで流れるのがマージー川。(厳密にはマンチェスターの中心は通らないけど...) そんなマージー川のことを、こちらもマンチェスター出身のストーン・ローゼズが歌ったのがこの曲。 イントロのギターのアルペジオといい、ブレイクの多いドラムといい、最高にポップな曲なんですが、実はB面曲(A面は「シー・バンクス・ザ・ドラムス」)で、オリジナル・アルバムには未収録。贅沢な話です。 1stアルバムのリリースからもう30年以上過ぎていますが、こうして聴いてみると、あの頃のワクワクした感覚を思い出します。 音楽の力ってスゴいなぁ~!って、改めて思います。

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081: The La's / There She Goes

ライトニング・シーズはリヴァプール出身ですが、リヴァプール出身のバンドと言えば、ザ・ラーズは絶対に外せません。 とは言え、一般の知名度が高くないのは、アルバム1枚とシングル5枚という、残した作品数の少なさが理由でしょう。 しかも、その唯一のアルバムも、バンド側がアルバムの仕上がりに不満で放棄した音源を、レーベル側がプロデューサー(スティーヴ・リリーホワイト)に依頼して仕上げ、一方的にリリースしたといういわくつき。 バンド側は「買うな!」と猛反発するも、レーベル側はアルバムからシングルを3枚リリースするという泥仕合に。 ということは、バンド側が納得した作品は、最初の2枚だけ... でも、本人たちが納得していないとしても、アルバム『The La’s』は名盤だし、2ndシングルのこの曲の美しさは、決して色あせることはないでしょう。 (ちなみに、このMV、USヴァージョンではなく、UKヴァージョンのはず)

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080: The Lightning Seeds / Three Lions

「ワールド・イン・モーション」から6年後、母国開催となったEURO96のイングランド応援ソングを歌ったのはライトニング・シーズ。 イングランド代表ユニフォームの胸のエンブレムには3匹のライオンが描かれていることにちなんだタイトルですが、「It's coming home」「Football coming home」のフレーズの歌いやすさもあって、スタジアムでサポーターたちに大合唱されました。 この曲は、その後も大きな国際大会のたびに何度もリメイクされ、今ではイングランド・フットボール・チームの「アンセム」として完全に定着しています。 実は1996年版はMVがなく、1998年版の方は作られているのですが(EURO96の準決勝でPK負けしたシーンから始まる)、やっぱりここはオリジナルの1996年版を推しておきます。

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079: New Order / World In Motion

ニュー・オーダーの名作を挙げればキリがありませんが、それに反して、セールス面では驚くほど地味な結果となっています。 まあ、80年代はインディ・レーベル、ファクトリーからのリリースだったことも影響しているのでしょうけど、それにしても、シングルのUK1位がこの曲のみというのは意外です。 この曲は、1990年のサッカーW杯イタリア大会の、イングランド代表公式応援ソング。公式応援ソングには、毎回代表選手が参加することが慣例となっていて、ここでもジョン・バーンズやポール・ガスコインらが参加しています。

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078: New Order / Bizarre Love Triangle

トム・トム・クラブのように、同じバンドに所属する夫婦が一緒にサイド・プロジェクトを立ち上げたケースとして、The Other Twoが挙げられます。 ニュー・オーダーのジリアン・ギルバート(Key)とスティーヴン・モリス(Dr)の夫婦によるユニットですが、ニュー・オーダーの他の2人が先にソロ活動を開始したので、ユニット名を「その他2人」にするところが英国人らしいセンスです。 この曲は、ニュー・オーダーの4thアルバム『ブラザーフッド』からのシングル。「奇妙な愛の三角関係」というタイトルが印象的です。 リリース当時はUK56位と、セールス的にはさほど成功していませんが、2004年にローリング・ストーン誌が発表した「The 500 Greatest Songs of All Time」では204位にランクインするなど、シンセ・ポップの傑作としての評価を受けています。

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077: Tom Tom Club / Genius of Love

トーキング・ヘッズのティナ・ウェイマス(ベース)とクリス・フランツ(ドラムス)は夫婦で、2人を中心とするプロジェクト、トム・トム・クラブとしても活動しています。 この曲は、1981年にリリースした1stアルバム『Tom Tom Club』からの2ndシングル。 チャートの順位だけ見るとUS31位/UK65位と比較的地味ですが、この曲は、非常に多くの曲のサンプリング・ネタになっています。 最も有名なのが、マライア・キャリーの「ファンタジー」。USでは初登場から8週連続で1位という、とんでもないヒットになっています。 1991年にトーキング・ヘッズが解散して以降も、トム・トム・クラブは活動を続けており、忘れたころに音源をリリースしているようです。

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076: Talking Heads / Wild Wild Life

レディオヘッドというバンド名は、トーキング・ヘッズのアルバム『トゥルー・ストーリーズ』の収録曲「Radio Head」から取られています。 となると、当然その曲を取りあげるべきところですが(あれ、昨日も同じ事書いたような気が?)、このアルバムからの1stシングルの「ワイルド・ワイルド・ライフ」はMVが非常に面白い作品となっています。 誰の真似をしているのか一目で分かる「コスプレ」で、メンバーや俳優たちがステージ上でハチャメチャなパフォーマンスを繰り広げます。 インパクト抜群のこのMV、見事にMTVビデオ・ミュージック・アワードの「ベスト・グループ・ビデオ賞」を受賞しています。 さすがはトーキング・ヘッズ、映像作品にハズレはないですね。

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075: Radiohead / Paranoid Android

1997年にレディオヘッドがリリースしたアルバム『OK コンピューター』には「Subterranean Homesick Alien」が収録されていました。 もちろん、タイトルは昨日取りあげたディラン・ナンバーへのオマージュです。 であれば、当然、その曲を取りあげるべきところですが、このアルバム、1stシングルにもなった、この曲のインパクトが強烈でした。 一般的な「Aメロ-Bメローサビ」という構成ではなく、クラシカル・ミュージックで言うところの「組曲」のような、4つのパートからなる6分以上もある長い曲ですが、ほとんど丸暗記するくらい、何度も聴きました。 そして、このギター・バンド・サウンドの名盤からわずか3年後に、エレクトロニカな『キッドA』をリリースしたことも衝撃でした。