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流体力学【Fluid Dynamics】

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流れに任せフラフラと、自由気ままに好きな曲を選曲していきます。
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2024年6月の記事一覧

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1078: The Rolling Stones / Beast Of Burden

今日は「サム・ガールズ」つながりです。 ローリング・ストーンズが1978年にリリースしたアルバム『女たち(Some Girls)』(UK2位/US1位)は、ディスコ・ブームやパンクロック・ムーヴメントの中、旧態依然のロック・バンドとして攻撃の標的にされていた、そんな時期の作品でした。 アルバムの代表曲と言えば、ディスコ・ミュージックをうまく取り込んだ「ミス・ユー」(UK3位/US1位)なのですが、ここではUSでの2ndシングルとなったこの曲(US8位)を取りあげます。 聴きどころは、キース・リチャーズと、このアルバムからフル参加したロン・ウッドの2人による、絡みつくようなギターと、そこに割り込んでくるミック・ジャガーのヌメっとしたヴォーカルでしょう。 ストーンズらしさに溢れた名曲だと思います。

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1077: The Smiths / Some Girls Are Bigger Than Others

「サム・ガイズ」ではなく、こちらは「サム・ガールズ」。 ザ・スミスの名盤『ザ・クイーン・イズ・デッド』(UK2位/US70位)のラストを飾ったのがこの曲でした。 シングルノート主体の不思議なギターリフと、呪文のように繰り返されるタイトルのフレーズを聴いていると、何ともフワフワした気分になってきます。 全10曲が文句なしに素晴らしいこのアルバム、80年代UKロックを代表する作品です。

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1076: Robert Palmer / Some Guys Have All The Luck

ロバート・パーマーは、隠れ名曲をカヴァーする名手としても有名でした。 昨日の「ターン・ユー・オン」は、シェレ―ルのデビュー曲(US79位)でしたが、1982年にリリースしたこの曲(UK16位)も、オリジナルはパースエイダーズの1973年のヒット曲(US39位)でした。 名曲をピックアップする「選曲眼」と、どんな曲でも歌いこなせるヴォーカリストとしての力量があってこそ、出来る芸当だった気がします。

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1075: Robert Palmer / I Didn't Mean To Turn You On

アルバムが大ヒットしたパワー・ステーションでしたが、続くツアーにロバート・パーマーは参加せず、オリジナルの4人による活動は、そこで終了となります。 離脱したパーマーが、1985年にリリースした『リップタイド』(UK5位/US9位)は、そういった話題性もあり、彼にとって最大のヒットを記録しています。 プロデュース(とベース)はバーナード・エドワーズ、ドラムはトニー・トンプソン、さらにアンディ・テイラーがギターで1曲参加するなど、そのまんま「パワステ人脈」を引き継いでおり、「引き抜きか⁉」という気がしないでもありません。 5枚目のシングルとなったこの曲(UK9位/US2位)も、妙に既視感のあるMVの効果もあり、大ヒットを記録しています。 残念ながら、バーナード・エドワーズは43歳、トニー・トンプソンは48歳、そしてロバート・パーマーは54歳と、みんな若くして亡くなっています。

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1074: The Power Station / Communication

デュラン・デュランの2人が参加したサイド・プロジェクト。今にして思えば、リアルタイムで体験した、初めての「スーパー・グループ」だったのかも知れません。 ジョン・テイラーとアンディ・テイラーの2人が、シックのトニー・トンプソンに声をかけて結成したバンド(「ビッグ・ブラザー」という名前だったらしい)で、当初は曲ごとに異なるヴォーカリストを招待する予定でした。 ところが、ロバート・パーマーを呼んで、この曲を歌ってもらったところ、「これは良い!」となり、そのままヴォーカリストも固定することになりました。 この曲は、アルバム『ザ・パワー・ステーション』(UK12位/US6位)からの3枚目のシングルとしてカットされています(UK75位/US34位)。 プロデューサーはバーナード・エドワーズですが、個人的には、彼の前でベースを弾くのは「拷問」のようなものだと思います。それをやってのけたジョン・テイラーは流石だと思います。

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1073: Duran Duran / The Reflex

バーミンガムのバンドと言えば、このグループも重要。 1981年にデビューしたデュラン・デュラン。80年代前半の「ニューロマンティック」ムーヴメントを代表する存在でした。 ムーヴメントがピークを迎えた1983年にリリースされた3rdアルバム『セブン・アンド・ザ・ラグド・タイガー』(UK1位/US8位)からカットされた3枚のシングルは、すべてUK/US両方でトップ10入りを果たしています。 最大のヒットとなったこの曲(UK1位/US1位)は、ナイル・ロジャースがリミックスしており、かなり「手の入った」ヴァージョンになっています。

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1072: Judas Priest / Metal Gods

バーミンガムのヘヴィーメタル・バンドと言えば、このバンドも絶対に外せない存在です。 ジューダス・プリーストが1980年にリリースした『ブリティッシュ・スティール』(UK4位/US34位)は、USでもヒットを記録し、世界的なバンドへと飛躍するきっかけとなったアルバム。 サウンド的にも、従来よりソリッドでスピード感のあるギター・リフが特徴で、このサウンドを聴いた後のバンドたちが、この路線を突き進めて「スラッシュ・メタル」というジャンルが生まれたと言われています。 そういった影響力もあって、この曲のタイトルは、そのままバンドの代名詞ともなっています。 ちなみに、アルバム・タイトルは、メンバーが以前勤務していた製鉄所の名前に因んでいると言われていますが、わが国であれば『日本製鐵』というタイトルのアルバムがリリースされていることになるわけで、微妙に違和感を感じてしまいます。

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1071: Black Sabbath / Evil Woman

バーミンガムのバンドと言って、真っ先に思いつくのはこのバンド。 ブラック・サバスの1stアルバム『黒い安息日』(UK8位/US23位)がリリースされたのは1970年2月「13日の金曜日」。 ダークでおどろおどろしいサウンドと、中央にいる女性が何とも不気味なジャケットは、インパクト絶大でした。 このアルバムからシングルカットされたこの曲は、USのブルースバンド、クロウの楽曲のカヴァーでした。 アルバムに収録されたオリジナルに比べれば、曲調は比較的ポップですが、ヘヴィーなサウンドは、やっぱりサバスらしいなと感じます。

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1070: Electric Light Orchestra / Birmingham Blues

UKの都市名つながりです。 UK最大の都市がロンドンであることは明白ですが、では第2の都市はどこなのか、調べてみたところ、マンチェスターとバーミンガムで争っているようです。(一応、マンチェスターが2位というのが一般的な見方らしい) タイトルに「バーミンガム」が入る曲は、あまり多くないように思います。 この曲は、ELOが1977年にリリースした『アウト・オブ・ザ・ブルー』(UK4位/US4位)の収録曲。 タイトル通りのブルージーなロックナンバーで、改めて聴くとカッコいいと思いますが、シングルヒットを多数収録したアルバムの中にあっては、正直、地味な曲という印象でした。

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1069: The Times / Manchester

ザ・スミスは「ロンドン」をリリースしてるけど、マンチェスターのバンド。 そのつながりで、この曲は、タイトルが「マンチェスター」。 鬼才エド・ボール率いるザ・タイムスは、1980年に結成されたUKのインディ・バンド。 当時、UKインディの音をリアルタイムで聴くことは困難で、私が聴くようになったのは、クリエイション・レコーズから日本盤が出るようになってからでした。 この曲を初めて聴いたのも、クリエイションから出たコンピレーション盤『ピンク・ボール・ブラウン・ボール・エド・ボール』だったような気がします。 ただ、ややこしいことに、「マンチェスター」をリリースしたザ・タイムスは、ロンドンのバンドです。

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1068: The Smiths / London

「ロンドン」つながりで、さらにもう1曲。 ザ・スミスが、1987年にリリースしたシングル「ショップリフターズ」(UK12位)のカップリングだったこの曲、ドカドカうるさいリズムが好きでした。 当時、UKバンドのシングルをリアルタイムで聴くことは難しく、この曲も、コンピレーション盤『ザ・ワールド・ウォント・リッスン』(UK2位)で初めて聴きました。 今なんて、世界中の音源が、リリースと同時に(もしくはリリース前に)ネットで聴けちゃうわけで、スゴイ時代になったと、ホント感心します。

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1067: The Clash / London's Burning

パンクロックの「ロンドン」つながりで、もう1曲。 ザ・クラッシュでロンドンと言えば「コーリング」ですが、インパクトという点ではこちらの方が強かったかも知れません。 1977年のデビュー・アルバム『白い暴動』(UK12位/US126位)に収録されていたこの曲、ジョー・ストラマーの叫び声に始まり、「ロンドンは今、退屈で燃えている」というフレーズは、ロンドン・パンクの象徴でもありました。

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1066: The Jam / London Traffic

パンクロック・バンドによる「ロンドン」つながりです。 ザ・ジャムが1977年にリリースした2ndアルバム『ザ・モダン・ワールド』(UK22位)は、彼らがリリースした6枚のアルバムの中で、一番話題に挙がることが少ない作品かも知れません。 その原因は、本人たちも認めるように「曲の弱さ」にあると思います。それは、前作から約半年という短いインターヴァルでリリースした(させられた?)ことと無縁ではないでしょう。 ベースのブルース・フォクストンが書いたこの曲も、決して悪い曲ではないけれど、インパクトに欠けるといった印象です。

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1065: The Stranglers / London Lady

さらに「レディ」つながりです。 ストラングラーズのデビューアルバム『夜獣の館』(UK4位)がリリースされたのは1977年。言うまでもなく、パンクロック旋風の真っ只中です。 ただ、その中にあって、音楽的にも年齢的にも、彼らはちょっと異質な存在でした。サウンド面では、デイヴ・グリーンフィールド(キーボード)の存在が大きかったように思います。 ベースのジャン=ジャック・バーネルが歌うこの曲は、ストレートなロック・ナンバー。「ロンドン・レディ」のモデルは、ジャーナリストのキャロライン・クーンと言われています。