第27回 視覚障害生活等訓練指導者(歩行訓練士)について


歩行訓練士は視覚障害者の生活の困りごと全般における何でも屋さん

こんにちは
今回は視覚障害生活等訓練指導者(歩行訓練士)について紹介したいと思います。
個人的な認識で言えば、歩行訓練士は一言で言えば「視覚障害の困りごとに関する何でも屋さん」です。
歩行訓練士が、視覚障害の困りごと全般にわたって頼りになる存在とその理由を紹介したいと思います。
また、極めて個人的なことで大変恐縮なのですが、資格試験の勉強を始めたり、視覚障害関係のことを色々勉強したりしているせいで、記事をきちんと書くためのまとまった時間が取れておらず、半ば殴り書きのような内容になってしまっています。大変申し訳ありません。

参考記事

歩行訓練士についてですが、実は、以下の記事がとても分かりやすく紹介しておられるのでご紹介したいと思います。
spot liteという視覚障害関係の記事を発信していらっしゃる団体の記事です。
また、このspot liteの運営団体は、同行援護の事業も行っており、契約等はLINEを通して気軽にやり取りできますのでご参考にしてみてください。
リンク

歩行訓練士(視覚障害生活等訓練指導者)は視覚障害者が日常生活を送れるように訓練、助言を行う存在

そもそも歩行訓練士とはなんなのでしょうか?
正式名称は「視覚障害生活等訓練指導者」です。
その名の通り、視覚障害者が日常生活を送れるように訓練や指導、助言を行う人ということです。

歩行訓練士が視覚障害者の困りごとについて全般的に頼りになる理由

私が冒頭で申し上げた、歩行訓練士が視覚障害者の困りごとについて非常に頼りになるという理由を紹介したいと思います。
まず、歩行訓練士になるためには日本に二つしかない養成機関で二年間の訓練を受けなければなりません。
関東であれば、埼玉県にある国立障害者リハビリテーションセンタ0学院。
関西では大阪府にある日本ライトハウス。
養成機関はこの二つしかありません。

歩行訓練士になるには三千時間かけて学ぶ必要がある。

そして、歩行訓練士になるためには三千時間もの学習。訓練時間を必要とすると言われています。
これは、たとえば一日八時間を勉強に費やすとしたら、休みなしで二年間連続で毎日勉強しなければなりません。
それだけ頑張ってようやく三千時間に到達します。

参考までに、他の資格取得などで必要な時間を例に挙げると
・公務員試験は五百時間から千時間
・簿記2級は五百時間
・FP2級三百時間
・税理士や弁護士は三千時間
これらと比較すると歩行訓練士になるのがどれだけ大変かというのが少しだけイメージできるかもしれません。

歩行訓練士が学ぶ内容はとにかく多くの種類がある。

歩行訓練士はとにかくいろんなことを勉強します。
国立障害者リハビリテーションセンター学院のホームページにカリキュラムの一例が載っていますのでリンクを貼ってみます。
リンク



眼の構造についてだったり、リハビリテーションの理論だったり、社会福祉の理論だったり、心理やコミュニケーションの理論だったり、とにかく多くのことについて専門的なことを時間をかけて学びます。

アイマスクをして自ら視覚障害者となり、歩行技術や生活の技術を身につける。

歩行訓練士になるための訓練は座学だけではありません。
実技として視覚障害者の生活を指導できるようになるため、実際の訓練も自ら行います。
自らアイマスクとして視覚障害者に近い状態となり、日常生活や歩行を行います。
そうした訓練を経て、自らが視覚障害者としての感覚を身につけ、視覚障害者に対しての指導やリハビリテーションを行うためのh技術を身につけるのです。
これらの養成に二年間を費やし、晴れて歩行訓練士として活動できるようになるのです。

歩行訓練士の主な進路

養成機関を卒業した歩行訓練士は様々な場所で働きます。
障害者支援施設や、点字図書館、社会福祉事業所、盲導犬協会など様々です。
日本歩行訓練士会のホームページに訓練施設一覧が載っておりますので参考にしてみてください。

訓練施設一覧 | 日本歩行訓練士会

個人的体験談;今の私があるのは歩行訓練士とつながることができたから

ここからは個人的な体験談になります。
今、こうして将来のことを前向きに考えたり、行動できるようになったのは歩行訓練士さんのおかげです。
歩行訓練士さんと繋がった時に、わざわざ家まで来てくださり、いろんな相談にの載っていただけました。
障害年金の事、日常の生活の工夫や道具の使い方、拡大読書機などを取り扱っている店の紹介、白杖の選び方から購入まで
とにかくいろんなことを詳しく、教えていただけました。
教えていただいた様々なことが、その後の生活にじわじわと効いてきて、少しずつ、少しずつ自分の生活や将来のことを前向きに捉えられるようになりました。
悩みを聞いて、それらに対して的確かつ具体的な提案をしてくれた。
これが本当に助かったし、この総合的かつ包括的で具体的な支援こそが視覚障害者にとっては非常に重要な支援だと感じています。
資格障害者になって、最初に困ったらとにかく歩行訓練士を頼るのが一番だと個人的には思っています。

どうやって歩行訓練士と繋がれるか?

様々と歩行訓練士について紹介してきました。
では、実際に歩行訓練士とはどうやってつながるか?
という話です。
いくつかの方法があるかとは思いますが、市役所の障害者支援課に相談、視覚障害関係の団体と相談、網膜色素変性症協会の相談窓口、盲導犬協会の相談窓口に相談など、まずはいくつかの相談窓口に相談をされてみるといいかと思います。
私の場合は、市役所のホームページに歩行訓練士さんの派遣事業を行なっている案内が記載されていましたので、障害者支援課に連絡して歩行訓練士とつながることができました。

まとめ:困ったらまずは歩行訓練士に相談

以上、歩行訓練士について紹介をいたしました。
歩行訓練士が歩行技術の訓練だけを行うわけではないこと、視覚障害者の困りごと全体にわたって支援をする存在であること、歩行訓練士となるために並大抵ではない努力をされていらっしゃることが少しでもお分かりいただけると嬉しいです。
今回の記事は以上になります。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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