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音の鳴る方へ

どうやら近場で花火が上がっているらしい。

日中、GWらしい青空で外に出ないともったいない気候だったが、
午前中に少し外出したきりで昼間はお家に引きこもっていた。

何しよっか・・なんだかやる気が出ないなとyouTubeを開く。
違う違うと思いながら窓から外を見ると、もう空はぼんやりとしたオレンジが滲んで外に呼ばれているようだった。

夕焼け空にはめっぽう弱いわたし。
今夜は夫も夜遅くなるしひとり湯に出掛けることにした。

パートをしているといっても余りある時間。
最近は、起業(おおげさかも)を考え頭の中でどうしよう何からしようとグルグル。進む方向はそれで良いのか、そこに投資していいのかなんて考えだすと止まらないわけだ。そして進んでいない現状に落ち込むこともある。

そんな気持ちを抱えながら、休日で賑わっている露天の湯に静かに浸かる。
あ~そうそう私は銭湯が好きだったと少しにんまりする。
不妊治療、仕事のことと、さらにもうすぐ誕生日と頭の中の考え事の割合が大きくなると好きなことを忘れてしまう。
ふと思い出す好きなことが好きと感じられることに今日は安心した。

銭湯の帰り、21時を回った夜道を愛車の電動自転車で突っ走る。
どこからともなく香るさわやかな香りは、人様のお風呂から香るのか、それとも初夏の香りか。とても心地の良いドライブ中、バンバンと花火の音が聞こえる。

自転車を音の鳴る方へ走らせる。
あの建物の後ろかな、もう少し高いところかな。
フィナーレを迎える花火が建物の隙間から半円を描いているのが見えた。
なんとラッキーなことか。

音の鳴る方へ進むと見たかった景色は見えるのだろうか。

今日は『音の鳴る方へ』というタイトルで無性にnoteが書きたくなった。