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梅雨

梅雨が始まると雨が降る。
なんと当たり前なことを言っているのかと思うが、改めて梅雨が始まると雨が降る。なんとも不思議だ。もちろん夏でも秋でも冬でも春でも雨は降るのだが、梅雨になると雨が降る。

 「雨は好きなんですけど〜」と言う芸能人は多い。実は私も雨は嫌いじゃない。傘に当たる雨粒の音、傘を差すことで自分の世界がちょっと狭くなる感じ。他人の傘と自分の傘がぶつからないように距離を空けなければならない空間。結構好きだ。
 だけど生来の天邪鬼な性格なので「雨は好き」と言う人を何人も見たので私は「雨嫌い」と言ってみようと思う。
 雨が降ると髪の毛がボワボワする鬱陶しい、水溜りを避けて歩かなければならない、水たまりに入ってしまったら靴が濡れる、靴が濡れるだけならいいのだが靴下までぐしょぐしょになる。不快で鬱陶しい。洗濯物が乾かない、室内干しの用意をしなければならない、鬱陶しい。何よりもジメジメする梅雨の気候が鬱陶しい。なんとかしてくれ。曇りだと片頭痛持ちは頭が痛くなる。雨が降ると気分が落ちる。「え、まだ13時なの?」と思ってしまうほどに薄暗い。
 雨が嫌いな理由を論ってみたが出るわ出るわ。元々私は雨が嫌いだったのかもしれない。もう「ぴちぴちじゃぶじゃぶランランラン」などと歌っている隙はないのだ。

雨になるともう一つ。カメラで写真が撮りづらい。
カメラは防水ではない、防滴ではあるが。
傘とかビニールを被せるとかで雨でも写真を撮れるがこんなに高いカメラ万が一があるので持ち出したくはない。せっかく時間があるのに写真を撮りに行けない梅雨は鬱陶しい。

どんどん、雨が嫌いになってきた。
思い込みで自分の気持ちは変わっていく。

 そんな訳で新しいカメラを買った。kodak pixpro wpz2というカメラだ。kodakと言えばFZ55などというコンデジが流行っている。なんだかエモい写真が撮れるらしい。なるほどなるほど、ここでまた生来の天邪鬼が発動する。
「kodakの防水カメラ?これいいじゃん」と買ってみたwpz2。

これがとても良い。雨の中でカメラにびちゃびちゃと雨が当たってもなんともないし、2mの高さから落としても大丈夫だそうだ。水深も15m大丈夫だそう。15mも潜ることはないし自分の身長は186cmこのカメラはファインダーがないので大体胸の位置から顔の位置。だいたい150cmから175cmだろうか。全く問題ない.

天邪鬼は時折損だなと思うことがある。他者と同じ考えになれない。人と歩調を合わせられない。その逆を行こうとしてしまう。働き始めたまもない頃、上司から「ここはこうして」と言われて、全く逆のことをしたことがある。
こっぴどく怒られてそれ以来気をつけるようにしている。若気の至りということで自分に納得させているが、間違っていたとは思えない。今はそんな自分と折り合いをつけている。ちゃんと従うし、違うと思えば「違うんだけどな」と思いながら従う。これはこれで危ういのだが、、、
 しかしこの天邪鬼な性格だから物事を色々な角度から見るということはすんなりと自分の中に入っているような気がする。特に私は男性で保育士という職業をしていた。マイノリティだ。自身がそういうカテゴリーに入っているのだから他者の気持ちを理解しようとしている。できているかわからないし「できている」と言えない。言わない?わからないがそうなのだ。
 なんだか当たり障りのない話になってしまった。話を戻そう。

 雨の日でもカメラで撮影できる術を手に入れてしまった。この梅雨はこのカメラでたくさん写真を撮ろうと思う。
明日も雨だ。写真を撮りにいくぞ!
・・・と言いつつも靴が濡れて靴下が濡れて体が濡れてジメジメしていて汗もかいて、なんだか自分にとって不都合なことが多すぎる。

 「なんだかなぁ」と言いながら窓に当たる雨粒を徐に見ている。


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