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40代で大学生になった #11

大学生になってよかったこと①

世の中には知らないことが、本当に沢山あるということに気づいた。
この年になっても、まだまだ知らないことだらけ。
もっと色んなことを知りたいし、知ることが沢山ある。
職場に、バイトをかけもちしているフリーターがいるのだが
彼女の世界はとても狭い。
ほとんどが、家とバイトの往復。
テレビドラマは好きだが、本は全く読まないし
一人でどこかに出かけることもない。
車の免許もないので、バイトに行く時は親や姉妹の車で
送迎してもらっているようだ。
そういう人生も悪くないのかも知れない。

本当にそう思う?
私には、真似できそうにない。
知的好奇心なんて恰好のいいものではないけれど
知らないことが沢山あるんだから、知りたいと思うのは当然で
知ればまた次が知りたくなる。
知らなかった世界を見るのは、本当に楽しいことだ。

大学生になってよかったこと②

すべての学問はどこかで交わるし、根底では繋がっている。
文学だけ、歴史だけ、経済だけでは、本当のところは何もわからない。
歴史は暗記科目だから苦手。
地理も全然わからない。
文学は好きだけど、文法はちょっと・・・
そんな学生時代を送ってきた。
何か一つの好きなものから、縦横無尽に知識や世界を広げることが
可能だったと。

今頃気づいても遅い?
いいえ、全然遅くはないと思う。
むしろ、今、生きているうちに気づいて本当によかった。

大学生になってよかったこと③

最近は、若い人からも素直に学ぶことができるようになった。
この年になると自分より若い人の方が多いくらいだ。
大学の先生も殆ど年下だったと言っていい。
どんなに若くてもその道の専門家から学ぶことは有意義だと思う。
若い人から学ぶことに何の抵抗もなくなった。

未熟で欠点の多い若い人からも学ぶことが沢山ある、と気づいた。

大学生になってよかったこと④


私のこれまでの人生は、恥の多い不運で不幸なものだと思っていた。
小中学校でのいじめは、本当に辛いものだったし
心の傷や辛い記憶は、いつになっても消えることはない。
希望の高校や短大に入れなかったという挫折感も
自分に自信が持てない要因の一つになっている。
嫁ぎ先では、近所にボス的な存在の奥さんがいて
この人に良く思われなかったばかりに、ずいぶんいやな目にも遭った。
何より、同居している姑が、私のことを心から憎んでおり
近所や親戚に悪口を吹聴し続けた。
大学生になった私に「今から勉強して何になるつもり?」
と鼻で笑い、やることなすこと全て否定的な態度をとった。
それでも、姑以外の家族は、私ののんびりだらだら続けている
大学生という立場に、ある程度理解を示してくれた。
スクーリングで家を空ける期間も、みんなで家事を分担してくれた。
心の底から感謝の気持ちが湧いた。
そうして、私の見る世界は、徐々にモノクロからカラーに変化していった。

私を受け入れ、協力し、理解してくれるかけがえのない家族がいる。
そのことがわかっただけでも、私は大学生になって本当によかったと
思っている。

願わくは、卒業して感謝の気持ちを伝えたい。

次回につづく


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