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大阪ラーメンひと昔

最近天下一品のこってりラーメンがしんどい。
美味しいのだがしょっぱいし脂っこいのでしんどい。
オッサンだからだが炊いた椎茸や筍が美味いと感じるなんて中2の頃の私に言いたい。
「素麺の出汁に椎茸入っているだけでキレるな」
自身がレベルに達していない事を知れ!と。

年によって味覚は変わりますが、年を重ねると懐かしさという芸術得点が加算されます。

初恋のあの娘が頭の中では震える程の可憐さを振りまくのに、同窓会では他人です。
この場合マイナス点も発生します。

この様に人の記憶はどんどん自身に都合のよい感じに改竄され、くたびれていく身体と整合性を取っていると感じます。

私は年をとり若者には勝てない、だけどこんなに偉大な事をやり遂げてきた的な想いで地面に立っている。多分、知らんけどw

思い出は美しいものなのだ。だいたい…
私が若い頃の大阪には所謂チェーンのラーメンはほぼ無かった。
コンビニすら24時間開いてないし、ラーメンチェーンは(どさん子ラーメン)くらいで、近所の中華屋の中華そばが380円的な感じだったと記憶しているが改竄されているかも知れない。

そんな時に大阪ミナミのど真ん中、
(金龍ラーメン)が爆誕した。
あっさり豚骨スープでニラとキムチ入れ放題!何とご飯のおかわりは無限で500円!
そして24時間営業だ!

夜に店が開いていないから腹がへった不良どもが集まる。
ホステスも客と食いに来る。
変な海の家の様な偽座敷で。ほぼ外の店で。
寒空に温かい汁物を啜ると気持ちがやんわりするのか、揉め事の類は無く、カオスな店内は良い思い出だ。改竄されているかも知れないが。

最近近くに行く用事があったので金龍ラーメンに行った。
インバウンド効果で海外の人々が沢山おり、作ってる人もフィリピンやタイの方に見えた。
私が知っている時代よりもカオスだった。

チャーシュー麺が800円に値上がりしてるのは仕方ないし券売機なのもしょうがない。
しかしこんなに麺がヘロヘロだったか?
スープ薄すぎない?
ご飯ベチョベチョやん?

いや文句を言いたいのでは無く、自分が変わったのだろうと考えた。

ラーメンの変革もあり段々と病的な濃い味覚に変わり、昨今の経営事情で原材料の改革があっただろう。
そして何よりの私自身の
(思い出補正)だ。
良き思い出は味覚にも変化を見出したのかも知れないし、(実際海の家の焼きそばは美味い)この場合は後天的な味覚補正だが。

本当に食べたものの味を公平に判断など出来ないのだろう。
誰と食べたか?
人生のどのシチュエーションでエピソード記憶と繋がって居るのか?
そもそも子供だったので味蕾が発達していないとか、ある程度美食を重ねないとわからないだろう。
実際私の知りあいも金持ちなのに某ハンバーガーや赤ウィンナーばかり食べている50前のオッサンが居る。
2回も離婚してる私には言われたくないだろうが、人生のステージ段階を踏み損なうと食事に大きく影響があると考える。
大人と良いものを少し食べる機会や、結婚して子供と食べる赤ウィンナーは赤ウィンナーの意味が大きく違う。

妻の料理の手間を最小限にして愛する子供のに合わせて食べるのは味が違うだろう。

50前のオッサンが喜々として赤ウィンナーを母親に焼いてもらっているなど何とも言えない。

そう言えば金龍ラーメンの龍の尻尾を見るの忘れてしまっていた。
最近忘れっぽいし記憶に自身が無い。
同時期に
(神座ラーメン)が出来て友達と行ったが、
何かアパレルの服を掻き分けて入店した覚えがあるのだがこれも改竄されている?

夢幻の胡蝶の夢ということで…。




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