砂漠雑感#058 イスラマバード
インド生活時代、バングラデシュを訪問するチャンスは何度かあったのだが、パキスタンとインド間は、航空便も無く、訪問する機会はゼロだった。やはり、旧インド帝国を想えば、パキスタンを訪問していないのは、片手落ちの感がある。しかし、ドバイに住んで3年半、ついに今回、初訪問の機会を得た。ペシャワールから入国、整備された国道を走り、イスラマバードへ。
冒頭画像は、パキスタン建国の父、ジンナー。イスラマバードの官公庁のビルにて。公的な場所ではどこでも、ジンナーの肖像画が掲げてある。
イスラマバードは完全に政治都市で、道路も広く、猥雑感がほとんどない。非常に美しい都市である。インドとの対比では、ラホールがデリーで、
ビジネス都市のカラチがムンバイ、となるが、パキスタンには、この2都市と別に政治的な都市を建設したというわけだ。
確かに、ラホールはインド国境に近すぎるという問題もある。(アムリッツアルとラホールは僅か54㎞)。確かにこれは軍事的には危うい。
その意味でも、RAWALPINDIという町の北東部の盆地に政治都市を建設するというのは確かに賢明な判断に思えた。
さて、イスラマバードから、そのRAWALPINDIに向かうと、途中から急に雰囲気が変わる。一気に、猥雑と喧騒が広がった。典型的なインドの都市の印象だ。しかし、インドと異なるのは、牛がいないところ。それ以外は、インドにやはり似ている。というより、もともと旧インドである。
過密な都市から政治機能を分離するのは、ブラジル、オーストラリア、ナイジェリア他、世界でも事例が少なくないが、やはり実際には、生活面では不自由なことが多い様で、実際には、イスラマバードに家はありながら、週末は、家族のいるラホールの家に帰る人が多いとの事であった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?